硬貨33枚 ページ34
フロイド「カサゴちゃんいっつも生臭ぇ〜。今日は誰の相手した?」
『んん……サバナクローの先輩〜』
フロイドの分奥に詰めると、顔を近付けて鼻を鳴らした。
やっぱり
…まぁ今更だからいいか。
フロイド「血の匂いもすんだけど〜…口切ってんじゃん」
『そーなの!痛かったぁ』
フロイド「綺麗なお顔が台無しだねェ、舐めたげよっか♡」
『ヒャハハ、それは別料金〜♡』
フロイドを横目で見つめながら唇を舐める。
口の端が僅かに痛んだ。こんな早くに治らないか。
フロイド「ホントはね、アズールがカサゴちゃんのこと呼べって言ったんだァ」
『えぇっ、直接言ってくれれば良かったのに〜!』
心の底からの言葉。
わざわざフロイドに頼むなんて回りくどいことせずに言ってくれればすぐにでも行ったのに……
表情から見て取れるAの心情にアズールは溜息をつく。
アズール「言ったでしょう、貴方の魔法の範囲がわからないんです」
『でもフロイド先輩に話せてる時点でOKだよ』
アズール「複雑な魔法ですね…何1つとして掴めない」
"あぁ、こんなことはどうでもいいんです"と話題を切り替える。
真面目そうな表情とは一転、メガネのブリッジを上げて白々しい笑みを貼り付けた。
アズール「以前アルバイトについて話していたでしょう?現在モストロラウンジは人手が足りていません。そこで、Aさんの手をお貸しいただけないかと思いまして。」
『へぇ、話くらいは聞いてあげる』
アズール「ありがとうございます!優しいところはラギーさん譲りですね」
『そういうのいらな〜い』
兄ちゃん身内以外には別に優しくないし。
ポイッと口にエビを投げて噛み砕く。
話は何1つ終結していないのに、アズールは契約書を取り出した。
アズール「ある程度融通は利きます。仮定の話ですよ、もしもここで働くとしたらどのくらいシフトを入れますか?」
『もちろんフルタイム!休日もいらないねぇ』
アズール「なるほど、それは喉から手が出るほど欲しいですね…!希望収入はどのくらいですか?」
『………最低で2万マドルかなぁ』
アズール「……!それなら、」
『もちろん時給で!日給なら最低は20万からだね!』
アズールの挙動がピタリと止まる。
店内清掃をしていたジェイドでさえ、目を見開いていた。
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しお(プロフ) - 完結おめでとうございますっ作者様の作品どれも大好きです!!ほんとにどタイプです(; ;)新作も楽しみにしています!頑張ってください! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 555d662f3a (このIDを非表示/違反報告)
ぱるこ氏(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すっごく読んでいて楽しい作品でした!またどこかで貴方様の作品に出会えますように(^ν^) (2020年8月16日 22時) (レス) id: f3351ce51f (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - とても面白いです。この作品が更新されるのを毎日心待ちにしてます。更新大変だと思うので作者様なりのペースで頑張ってください!応援してます。 (2020年8月7日 22時) (レス) id: 9f253d2950 (このIDを非表示/違反報告)
諒(プロフ) - イライ&ナワーブさん» ご指摘ありがとうございます!お手数ですが、誤表記の話数をお教えいただけませんか? (2020年8月7日 22時) (レス) id: 20c69aa8ad (このIDを非表示/違反報告)
イライ&ナワーブ - とても面白いと言うかBL最高! (レオンではなくてレオナですよ) (2020年8月7日 21時) (レス) id: 1da65a8f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:諒 | 作成日時:2020年8月2日 13時