218.弟と頼まれごと ページ13
「ラギー先輩！！」
時は少し遡り。
いつもの喧騒とは程遠い静かな廊下で、学園長室から寮に帰りながら話すラギーとルークの元に2人分の足音が駆け寄る。
「メッセージ読みました。さっき学園を襲撃した連中に、レオナ先輩が攫われたって...どういうことすか！？」
「どうもこうも、そのまんまッスよ。レオナさんの代わりにオレが寮の奴ら集めて状況確認するんで、君にも手伝って欲しいッス。」
「は、はい。それは勿論すけど...」
詳しい説明を求めたものの適当にあしらわれ、戸惑いながらも頼まれごとに頷く。
そしてジャックは先輩達の側にいた自分よりも随分小さなユウを見下ろして驚きと怒りの滲んだような表情をした。
「ユウ、あちこち傷だらけじゃねぇか。もしかしてお前も奴らにやられたのか？」
「怪我は大したことないから大丈夫。」
「俺、絆創膏持ってるよ。」
「ありがとう、ヴェーガ。」
ルークとラギーはカバンのポーチから絆創膏を数枚取り出すヴェーガを動揺したように見つめた。
大柄なジャックに隠れて半ばいることを忘れていたのだ。
「ヴェーガくんはどうしてここに？」
「あの、俺、ハーツラビュルの先輩から保健室のエースとデュースの様子を見てこいと言われて。そうしたら鏡舎でジャックと会ったので、1人は危ないからと暫く一緒に行動しようということになりました。」
ほぼ軍隊と等しい部活の主要戦力である先輩に少し腰が引けながら事情を話す。
もう1人のルークもVDCのオーディションで顔は知っている程度の関わりのない先輩であり、温室育ちのヴェーガは若干の人見知りを発動させながらも言葉を紡いだ。
「エースとデュースが保健室に？」
「ああ。我々NRCトライブのメンバーは...」
ルークは、レオナだけでなくジャミルやヴィルも攫われてしまったことを説明した。
オーバーブロット経験者という、汚名でありながらも強い魔法力を持つという称号を有する尊敬する2人の名前にジャックは目を見開く。
2人を連れていかせまいと必死に応戦し、深手を負ったというエースとデュースにヴェーガは悲痛な顔をした。
「私は副寮長の務めを果たすため、1度寮に戻らなくてはいけないが...3人とも。医務室へ赴き、エペルくん達の様子を見てきてくれないだろうか？」
「ああ、丁度いいや。ついでに医務室にうちの寮生が担ぎ込まれてないか確認してきて、ジャックくん。」
「ッス。確認したらすぐ連絡いれます。」
「行こっか。ジャック、ユウちゃん。」
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あお - 今日この作品を見つけて、一気に読みました！！とても面白かったです☺男主が魅力的でとても楽しくお話を読ませていただきました！お体に気をつけて更新頑張ってください！！ (3月30日 23時) (
レス) id: 63ae223e49 (このIDを非表示/違反報告)
葱(プロフ) - 遅ればせながらお誕生日おめでとうございます。更新をずっとお待ちしておりました！これからも無理のない範囲で更新頑張ってください！ (3月29日 1時) (レス) id: ec1bbf9e0f (このIDを非表示/違反報告)
弐番目の子(プロフ) - 遅れました！お誕生日おめでとうございます！㊗️成人!これからも応援しています！ (3月24日 15時) (レス) @page15 id: ba785ca851 (このIDを非表示/違反報告)
白 - お誕生日、おめでとうございます！！！！久々の更新でとても嬉しいです！これからも応援してます！！！！ (3月24日 9時) (レス) id: 009b20195a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきっき(プロフ) - 少し遅れましたが、お誕生日おめでとうございます！更新が見られて嬉しいです！ (3月24日 0時) (レス) @page15 id: e77387d96a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽炎 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kagerouhp/
作成日時：2022年8月31日 0時
