2% ページ3
『うわ、凄！今までで1番しっくり理解出来たかも』
「それは良かった」
要点だけが簡潔に、それでいて丁寧に書かれた紙を改めて見てAは恋とか関係なくアズールを普通に尊敬した。
良い反応を得られたためか、アズールはニコニコとしている。
一体、何が起こったか。もう既に理解している人も多そうだが一応説明しよう。
たった5分。それだけで、今まで何百回と奮闘を重ね、格闘してきた内容が理解できた。A的には今まで理解できなかったところが理解できたうえ、好きな人に教えてもらったという付加価値がついたから、ご満悦である。
「どうぞ、勉強に役立ててください」と“紙、さしあげます“宣言をされて、脳の隅から這いつくばって戻ってきた疑問をようやく思い出す。
『あ、教えてくれてありがとう。そういえば、契約は？』
「えっ？あ、あぁそうですね。」
アズールは一瞬、間抜けな返事をしたがすぐに切り替えて、おそらく脳味噌フル回転で考えたであろう契約内容を話す。
「では、Aさんの故郷にしか生息することが出来ない特別なマンドラゴラを5つ貰えますか？」
『おお〜！そのマンドラゴラでいいなら放課後、契約書にサインするためにもラウンジに持って行くよ！』
Aは実家から、地元でしか作ることの出来ない特産品を何ヶ月に1回送られている。案外、日常生活で使わない物が多かったりするから余っているのだ。
正直、もっとあげちゃおうか、と思ったが“これ以上は別契約で“とか言われそうでやめておいた。
我ながら、解像度高くないか？とか思ってついつい微笑む。好きな人のことを思うと頬が少し緩くになるのは直した方がいいな、とAは思った。
アズール君に再び感謝を伝えよう。そう思った時、ありふれた音のチャイムが鳴り響き、カツカツという革靴の一歩一歩が聞こえてきた。
アズールがいなければ理解できなかった前回の学習の続きだから聞き逃したら終わるな、と危機を察知したAは自身のマジカルペンを握り、ノートを開いた。
＿＿＿＿
〖Aちゃんの故郷について〗
ふわっと考えている程度なのでそんな出てこない設定です。
〔幻想の街〕
天気も気温も湿度も数時間ごとに一気に変わり、まるで別世界にいるように感じる余りにも特殊な土地。だが、そのおかげでこの街でしか育たない貴重な植物が沢山ある。
かなり綺麗な街なので、観光客も多い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青天の霹靂 - あささん» コメントありがとうございます！！好き、と書いて貰えて本当に感激です！！なるべく更新できるよう頑張ります！ (11月19日 18時) (
レス) id: 1bafc3cd7d (このIDを非表示/違反報告)
あさ - うわ、もう滅茶苦茶好きです！！続きを一日千秋の思いで待っております！！！更新頑張ってください！ (11月19日 13時) (レス) @page7 id: 900138739c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青天の霹靂 | 作成日時：2023年11月12日 19時
