【ツイステ】ヴィランじゃないので帰らせてください。2

とっておきのサプライズ〈リーチ兄弟生誕お祝いストーリー〉3 ページ4

「お疲れ様でした。
今日は大盛況でしたね。」


閉店時間が過ぎ、
締め作業をしていると

何やら楽しそうなアズールくんが
お疲れ様と今日のシフト生に
ドリンクを配っている。


『そんなに売り上げ良かったんですか……？』


ドリンクを受け取りながらも
普段なら有り得ないアズールくんの気遣いに
目を疑う。


賄いですら金を取るアズールくんが……。


「えぇ。スペシャルメニューと
ヴィルさんの宣伝。それから……
あなたのサポートのおかげでしょうか。
売り上げがいつもの3倍以上でした。」


実はこのスペシャルメニュー。

試食会と称して、
事前にヴィルさんを招き
マジカメヘの宣伝をしてもらっていたのだ。



その結果、お店は大盛況。


だが、気になるのは


『私のサポートのおかげって……
どういうことですか。』


私は、知らず知らずのうちに
利用されていたのか？


「おや、喋りすぎました。」



「どうやら本人は
気付いてなかったみたいですね。」



ふふふ。と怪しく笑うアズールくん。
そこにジェイドくんが参戦してきた。


「学園唯一の女子生徒だというのに、
それを生かさなくてどうするんですか。
言わば、あなたにはモストロ･ラウンジの
マスコットキャラクターになって欲しいんですよ。」



マスコット……。



『えっと……グリムくんみたいな？』



「……それとは、ちょっと違いますね。」


じゃあどういう……？


「看板的な意味合いかと。」


ジェイドくんが私の近くに来て
耳打ちした。


『……そういう事ね。』


納得。

今日デュースに、
本当に女の子か聞かれたが


女であることは嘘偽りない事実。







そして！！


今の私は……美人だ！！！



性格は置いといてね。





こんだけいるナイトレイブンカレッジで
気になる人も数人いるだろう。


唯一の女子生徒なわけだし。



つまり、アズールくんの策としては
そういった客も狙っているということ。


んで、今日
手伝いとして呼んだ結果

あまりにも売り上げの伸びが良かったから
今後も正式にお願いしたいという。


『週に1回くらいなら。』


残りの6日？

推しの尾こ……ん"ん"ん"

……推しの生活サポートをね。

ほら、困った時
いつでも駆けつけられるように。



「惜しいですが……まぁ、いいでしょう。」


ということで
週に1回、モストロ･ラウンジで
働くことになってしまった。

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