【ツイステ】汝、大罪を従えし者【男主】 (ページ9)

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Ep.1-6 ページ9

Aside

転移魔法独特の浮遊感が消えると、目の前に広がるのはディアソムニア寮の談話室。

足早にソファへ向かい、腰掛けると今度は正面から抱きしめられる。

どうやら彼＿マレウス・ドラゴニアは随分とご立腹のようだ。

『…マ、マレくん？どうしてそんなに怒ってるの？』

そう尋ねてもぎゅう、と抱きしめる力が強くなるだけで何も答えてはくれない。

帰れたは良いがこれは困った。

僕は早く寝たいのに…。

「おや、マレウス。シルバー達が迎えに行ったはずなんじゃ、が…………A？」

そう言いながら階段から降りてきたのはリリアくん。

普段から真ん丸な瞳が見開かれ、零れ落ちそうだ。

『リリアく～ん。君の主人がご立腹なんだ、助けて～』

どうせ抵抗しても力じゃ叶わないからだらんとマレくんに体を預けてリリアくんを呼ぶ。

「…そうか、そうか。

ほれマレウス、お主の気持ちも分かるが離してやれ。

わしもAと話したいしのう。」

「…………分かった。」

マレくんは渋々といった様子で僕を膝の上に乗せたまま、後ろから抱きしめる。

隣に座らせてはくれないんだね…。

『…で、マレくんはなんで怒ってるの？』

「単純なことよ、お主がふらっといなくなって心配した。そして連絡もなしにふらっと帰ってくるからの。

Aが居らん間、寂しかったのじゃよ」

“もちろん、わしもな。”と不満げな顔でマレくんの心を代弁してくれた。