Ep.2-4 ページ27
Aside
「だからか……」
“リドルがすごく心配してたぞ”と苦笑いを浮かべるトレイさん。
「あの…Aくんが寮に所属してないって言うのは？」
控えめに質問してきたユウくんにトレイさんが丁寧に説明する。
「Aは闇の鏡にどの寮にも相応しいからこそ、ひとつの寮には括れないと言われたんだ。」
「あの時は学園中Aくんの話題で持ち切りだったよね〜！」
「はい、また脱線する流れー。
で、Aはどこに住んでんの？」
“オンボロ寮には居なかったよな”と首を傾げるエースくん。
『マレくんが部屋を用意してくれたからね〜』
「…マレくん？？」
「ディアソムニア寮の寮長だ。
話を戻すが、ディアソムニア寮はさっきのリリアみたいに少し特殊な奴が多いイメージだな。
魔法全般に長けた優秀な生徒が多い。寮長のマレウス・ドラコニアは、世界でも5本の指に入る魔法士と言われてる。」
“マレくんなんて呼ぶのはAくらいだな。”と言うトレイさんにそうかな？と考える。
皆ディアソムニアを遠巻きに見すぎなんだよ。
「マレウスくんは正直、ヤバヤバのヤバだよね。つか、それを言うならウチの寮長も激ヤバなんだけど〜」
と小言を零したけーくんにエースくんが乗っかって文句を言い始める。
ユウくんによると、昨日タルトを食べて首をはねられたらしい。
「ふぅん？ボクって激ヤバなの？」
あっ、リドルくん…。
「そーだよ。厳格を通り越してただの横暴だろ、こんなん。」
「エース！後ろ！」
後ろのリドルくんに気づいてない様子のエースくんにデュースくんが指摘する。
「でぇっ！寮長！」
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作者名：詠(ながめ) | 作成日時：2020年5月16日 21時
