62 かの有名なツノ太郎 ページ23
僕は慌ててベットで起き上がり、質問の主を見据える。
額に生えた大きな角に、ディアソムニアの腕章。
優雅にベット付近の椅子に腰かけているが、座っていても分かるほどの座高の高さと組まれた足の長さ。
…もしかしたらこの人は、噂のツノ太郎ことマレウス・ドラコニアなのでは？
「答えろ、人の子。お前は一体何者だ？」
『…ただのくたびれた監督生ですよ』
僕はマレウスと思わしき人物から距離を取るように壁に背を持たれさせ、眼鏡をかけ直す。
彼は、くたびれた…？と不思議そうな顔をしながら首を傾げた。
「…あぁ、噂によれば学生、と言う年ではないらしいな。まぁ長くを生きる僕からすれば、まだまだ幼い顔つきだとは思うが？」
『32のおっさんに顎クイはどうかと』
「あごくい…？僕は顎を食べたりはしないが？」
長い指先で僕の顎をクイっとあげて、僕の顔を覗き込むマレウスに冷たい目を向けながら、ふい、とその指から逃れる。
マレウスは、面白いものでも見つけたかのように若草色の瞳を細めた。
「人の子、名前は何というのだ？」
『Aです、A・ハスミ。あなたは…マレウス・ドラコニアさんでしょう？』
ﾏﾚｳｽ「もしや、最初から僕の正体を知っていたのか？」
『…？な、何か不都合でも？』
ﾏﾚｳｽ「…いや、ふふふ、お前は面白いな。この僕を恐れないとは」
…正直言ってマレウスのことを怖いと思ったことはない。
むしろ、監督生にアドバイスをくれる指南役と言うか、何というか。
確か、原作の方でも、パーティーとか寮長会議とかの行事に呼んでもらえない孤高のストーリーがあった気がする。
ﾏﾚｳｽ「で、お前から匂うこの魔力の匂いは一体なんだ？」
『魔力…？』
ﾏﾚｳｽ「あぁ。この学園の誰かの魔法が付与されているのかと思っていたが…嗅いだことのない匂いだ」
『僕に魔力なんてないと思います…魔法だって使えないし……』
ﾏﾚｳｽ「？そうなのか？試したことは？」
『ない、ですけど……』
え？魔力持ちの監督生とかありえるの？
そう思いながら、僕は自分の手のひらを眺める。
いたって普通のいつも通りの自分の手のひらである。
マレウスはイスからベットに腰掛け直し、僕の手のひらを包みこむように触れた。
ﾏﾚｳｽ「さぁ、少し力を込めて炎を考えてごらん」
『…炎』
ぼぅ、と小さな音を立てて僕の手のひらには赤い炎が灯った。
…………は？
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EVENING＆NIGHT(プロフ) - shibaさん» いえいえ、これからも頑張ってください。�い里曚Δ療蟾討盂擇靴澆紡圓辰討い泙后� (2021年5月23日 0時) (
レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - EVENING＆NIGHTさん» コメントありがとうございます！！！そして、ご指摘ありがとうございました！！正しいのはリドルではなく、グリムです！！凄く助かりました泣 (2021年5月23日 0時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
EVENING＆NIGHT(プロフ) - 初コメントで指摘すみません。58の「腕に抱えていたリドルを」になってますよ。 (2021年5月22日 23時) (レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - Makua*ぼっちさん» やっとサバナクロー編です！！まだまだ頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします！！！ (2021年3月25日 21時) (レス) id: 8645b7cf02 (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 毎日発狂する戦狐さん» コメントありがとうございます！監督生先生これからもフラグを叩き割るために奮闘します笑これからもよろしくお願いしますね！！ (2021年3月24日 13時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shiba
| 作成日時：2021年3月2日 13時
