12 先手必勝作戦 ページ13
ｸﾞﾘﾑ「んまい！ジューシーな肉汁にとろっとまろやかな温玉が最高なんだゾ！！Aは結局たこ焼きにしたんだな！ひとつよこせ！！」
『あっ…6つしかないのに』
ぼーっとしてるのが悪いんだゾ！！と笑っているグリムの口元にソースがこびりついているので、ハンカチでふき取ってやりながら考える。
今から起こるオーバーブロット事件は、僕が把握しているだけで5つ。
そして残念ながら、そのどの事件にも監督生が関わっている。
…まあそれはそうだ。
監督生＝主人公のゲームだからな。
そのオバブロを止めることはできないのだろうか。
出来れば監督生をやめ、何事もなく平和に過ごしたい。
32の三十路の僕が若い高校生に混じって、困難に立ち向かうだなんてキツすぎる。
第一、こういう異世界転生って、女子高生とか若い子がするものじゃないのか？
…というか、なんやかんやで順応してしまっている自分が一番怖い。
まずはリドル、か。
『…なんとか先回りして上手くできないかな。名付けて、先手必勝作戦、とか』
ｸﾞﾘﾑ「せんてひっしょぉ？何の話なんだゾ？」
『リドルの話で……』
「ボクの話だって？というか、一年生の君に呼び捨てにされるほど、ボクは君と親しい仲ではないと思うのだけど？」
『へ』
不機嫌そうな声が聞こえ、僕は恐る恐る聞こえてきた方に顔を向ける。
そこには、分かりやすく眉間にしわを寄せているリドル・ローズハートがいた。
最悪のタイミングだ。
ﾘﾄﾞﾙ「君は…昨日の入学式で魔力がないと言われていた新入生だね。自分が32歳だと分かりやすい嘘をついた」
『いや、それは嘘じゃないんだよな…』
がた、と立ち上がると頭二つ分くらいリドルは小さく、彼は驚いたのか仰け反ってしまい体勢を崩す。
ﾘﾄﾞﾙ「え、でか…い…うわっ！！」
『危ない！！』
リドルが後ろに倒れる前に、リドルの腰と首の後ろに手を差し込み、自分へと引く。
自分よりも小さく軽かったからなのか、リドルは僕の軟弱なこの腕でも支えることが出来て、転倒は防ぐことが出来た。
『大丈夫？どっかひねってたりしてない…ですか？』
ﾘﾄﾞﾙ「だ、大丈夫」
『よかった。にしてもリドルは軽すぎです。ちゃんと食べてるんですか？』
ﾘﾄﾞﾙ「ほっといてくれ！！というか…寮長である僕を呼び捨てだなんて、随分と余裕があるようだね！」
『あ、そうだった。すみません』
ﾘﾄﾞﾙ「わ、分かればいいんだ」
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shiba(プロフ) - 青龍白さん» コメントありがとうございます！これからもどんどん更新していきますので、よろしくお願いします笑 (2021年4月2日 18時) (
レス) id: 8645b7cf02 (このIDを非表示/違反報告)
青龍白 - 主人公が好きすぎる。神作ありがとうございます！ (2021年4月1日 16時) (レス) id: d8df8c2201 (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - カルラさん» コメントありがとうございます！神、と言っていただけるほど、楽しんでいただけたようで嬉しいです！続編にも参りますので、応援よろしくお願いします！！ (2021年3月2日 13時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - ハチさん» コメントありがとうございます！タイプと言っていただけてすごく嬉しいです！笑これからもおうえんよろしくお願いします笑笑 (2021年3月2日 13時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 巡さん» コメントありがとうございます！更新遅くて本当に申し訳ないです！！これから頑張っていきますので、よろしくお願いしますね笑 (2021年3月2日 13時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shiba
| 作成日時：2021年1月24日 10時
