エーデュースが演じる話 ページ15
D.S
『……この間は普通にイケメンの役演じてもらったからなぁ……』
ぽつり。僕とエース、監督生とグリムしかいないオンボロ寮の談話室に、監督生の声が響いた。
一向に進まない課題から顔を上げれば、瞬きもせずに真っ直ぐとエースを見つめる監督生。傍から見たら恐怖映像だからやめた方が良いと思うぞ。
心の中でだけそう言って、僕は課題に視線を落とす。今回の標的はまたエースらしいし、僕には関係ないな。うん。
ペンを動かしながら、ソファに寝転んでるであろうエースに頑張れと念を送っておく。僕の前で課題に顔を伏せたグリムから、穏やかな寝息が聞こえて来た。涎垂れるぞ。
「……え、監督生。俺のこと言ってる？」
『うん』
「また？……てか瞬きくらいしろよ怖いから」
二連続？と溢すエースにお疲れと念を送った。僕らは以心伝心だから、二人はテレパシーが使えるんだ。多分。
……ん、この問題分かんないな。後でエースに聞いておこう。今何か喋ったら軽率に女にされかねない。
うんうんと課題に悩んでいれば、二人が小声で何かを話しているのが聞こえて来た。こそこそ、こそこそ。
所々に混じる僕の名前。……嫌な予感がする。
「……勉強はこれくらいにしておく。じゃあ僕は寮に戻っ「まぁ待てって、デュースくん」……離せ」
『デュースにも演じてもらうよ？……女の子役で』
今までで一番早く片付けを終わらせて、立ち上がる。オンボロ寮の玄関へ向かおうとした瞬間に、エースに肩を掴まれた。
そんな僕に監督生はにっこりと笑いかける。逃げられないなと悟った僕は、諦めてもう一度座り直した。
『はい、二人に演じてもらいたいやつ』
「……浮気？」
『かな。デュースが裁判官役で、エースが囚人役』
「……エース、お前この間のやつとの落差が凄いな」
「うん、俺も思った」
本来の歌詞と、基本的な流れを確認しながら呟く。この間のは本当にイケメンだったのに……今回のは、うん。
まぁ、エースにぴったりかもしれないが。そう言ったら最後、喧嘩になるのはもう分かっているので何も言わないでおく。
監督生は『じゃあ、また連絡する』と告げた。
「……結局、僕もやることになってしまった」
「諦めろって」
エースがけらけらと笑う。僕はため息をついて「そうだな」と返した。
監督生@you-grim
【マブたちが】恋/愛/裁/判【演じてみた】
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Karinto(プロフ) - 更新されていらっしゃる！？！？！？！？ありがとうございますおかえりなさい更新頑張って下さいずっと応援してますｯｯｯ！！ (2022年2月7日 8時) (
レス) @page45 id: 591b71b5c2 (このIDを非表示/違反報告)
尊死(プロフ) - あの毎度神回を作るのをやめて欲しい(好きぃ)あとリクエストを今好きになる(虎太郎ver.)をリドルパイセンでおねしゃす。 (2022年2月5日 16時) (レス) @page37 id: a66196b55f (このIDを非表示/違反報告)
幸(プロフ) - 本当に素晴らしいと思います！これからも楽しみにしています、頑張ってください！！ (2022年2月3日 1時) (レス) id: c4230c4db2 (このIDを非表示/違反報告)
胡麻味噌 - リクエスト失礼いたします。アズールでエンジェルフィッシュをお願いします！王子役は監督生で！オバブロの際に垣間見えたメンヘラみがぴったし合うと思うんです！無理のない程度に頑張ってください！！！ (2022年1月16日 1時) (レス) id: 063c67640b (このIDを非表示/違反報告)
カリナと咲(プロフ) - いつも楽しく見させて頂いて下ります。解釈一致するものが多すぎて尊さで毎回死にかけて下ります。ありがとうございます。頑張って下さい。 (2022年1月14日 22時) (レス) @page44 id: 5c46ccd9a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2021年11月23日 22時
