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タイトルをずらした時点でひとつのまとまりの話が終わったと考えてもらえればありがたいです
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こんにちは、と声を出して中に入ろうと玄関を開けたが、そこには誰の靴もなかった。
あれ、打ち合わせの予定だったのになあ、とLINEを見てみるとみんな何かしらの理由で1時間は確実に遅れてくるということだった。
書かなきゃいけないレポートとか記事があったらそれをしていたんだろうけど、運がいいのか悪いのか、あいにく今は持ち合わせている課題というものがなかったので、暇を持て余していた。
私、暇持て余しすぎかな?なんて思いつつもTwitterを更新する。けど予想通り誰かのつぶやきが増えるわけでもなく、虚しい音が静かな空間に響くだけだった。
最初は我慢しようと思ったけどやっぱ寂しい。どうしようかと思うと、1つ、やってみたかったことがあった。
@Nice_sisteR
今からキャスしたら見にこれる人いますか??
そう呟くと私にとってかなりの数の人が反応してくれて、アプリをインストールしてキャスを開くことにした。雑談しかしない予定だから顔は配信しない。
準備万端になってキャスを始めた。連携されたTwitterに始まった旨のツイートが呟かれ、それを見た100人くらいの人が、最初から入ってきてくれた。
「えーと、聞こえる、かな?...どーも!ナイスガールの妹です!」
そう言うとコメント欄が一気に溢れ出す。
@___
妹ちゃんの声初めて聞いた!!かわいい!!
@___
わこつです!なんて呼んだらいいんですか!?
そう流れてきてそういえば私名前公開してなかったなー、と考える。どうせ私は大学生としての私だし、名前が知られたところで何かが変わるわけでもないので、須貝Aって言います、と自己紹介をした。
「始めたのはいいけど、特に何か話したいこととかがあるわけじゃないから質問とか聞こうかな。私とこうして直接話す機会って初めてだろうし、どんどんどーぞ!」
そう打つといまさっきとは比べ物にならないくらいのコメントが流れ出す。目について覚えたものには答えるようにした。
「兄のことはー、まあ、兄とついている敬称で呼んでるよ。けどこれから先動画とかみんなの前では駿貴くんって呼ぶことにしようかな」
「1番仲良いライターさんはやっぱ同い年のこうくんです。学部も学年も違うけど気が楽だよね、やっぱ」
まだまだキャスは始まったばっか。あんまり長くはない時間だけど、私はもう既に楽しんでいた。
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かすがわ(プロフ) - 楽しく小説読ませていただいてます! 少し気になっしまったので、言わせていただくのですが、福良さんは河村さんのこと確か「河村」呼びだった気がします…! (2019年9月19日 23時) (レス) id: 13a71039dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おとわ | 作成日時:2019年9月5日 0時