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番外編 特別な夜 ページ21

コンコンコン、とドアノッカーの音。

直後、ビー、とブザー音が鳴った。
今日は特別な日だ。それ故に、他人がこの部屋に訪れない様な設定をしてある。

私は無視を決め込み仕事を再開した。のだが。








ガチャリ



「メリークリスマス!パーティに参加しなかった寂しい君の元に愉快な3人のサンタがやってきたよぉ!」


「何で開けれたの!?仕事中だから帰って!!!」


真っ赤な帽子を被った3人の男に私は叫ぶ。

へらへらと笑いながら2人の腕を引っ張り、部屋の中へ入り込む治。
腕を引かれながらも、だから言ったのに…と頭を抱える安吾。
私と視線が合った最後の一人はハッとした様な顔をした後、ポケットの中を漁った。




ぱあん、

「メリークリスマス。サンタクロースだぞー。」


「…………あれ、織田作。帽子落ちそうだよ?」




嘘をつけば、素直に帽子を被り直したクラッカーサンタ。もとい織田作之助。
私は溜息をついた後、髪に付着した鬱陶しい色のテープを床に落とした。治が口を尖らせる。



「何でポートマフィア毎年恒例のクリスマスパーティーに来なかったのさ!お陰であの広い会場中探してしまったよ!」

「幹部様がそんな事しちゃ駄目でしょ……。私は出来るだけ人前に出たくないの。そもそもキリスト教徒じゃあ無いから祝う意味も無い。」


肩を竦めれば、安吾が大きく頷いた。

「その通りです。…はあ、良い加減帰らせて下さい……!」



治が織田作?と声を掛ければ、織田作が安吾の肩をがっちり掴む。
……なんだこれ。



「安吾、」


私が呼び掛ければ彼は助けてくれと言わんばかりの視線を送ってきた。





「駄目だ、織田作まで向こうに付いている以上勝率は限りなくゼロに近い……!助けて!!」

「無理ですよ!!」


そんな会話をしていれば、彼から手を離し、何故か部屋を飾り付け始める織田作。



「織田作!!」

「俺は織田作では無い。サンタクロースだ。」


「嘘付けさっき反応した癖に!!」


手を止める気は無さそうな自称サンタクロースを恨みがましく睨みつけた後、私は視線を治に向ける。すると彼は申し訳無さそうに微笑んで私の手を握った。


「御免ね?……でも、どうしてもクリスマスを君と過ごしたかったんだ。ねえA、許してはくれないかい?」

熱の籠った瞳で甘く囁く彼。



「本心は?」

「あっちは人が多いし、挨拶が面倒。でも、ここなら酔い潰れて寝る事も出来る!」

「だろうと思ったよ帰れ!」

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ゆー - 初見です!すごくおもしろいです!!!更新頑張ってください!待ってます! (2018年5月17日 12時) (レス) id: bf6bf64614 (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - 碧さん» コメントと優しいお言葉をありがとうございます…!更新再開させて頂きました。良ければまた読んで頂けると嬉しいです…! (2017年12月11日 18時) (レス) id: 15f8ca2f69 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも楽しく読ませていただいています。ゆっくりでも全然大丈夫ですから、体調に気をつけて頑張ってください!応援しています! (2017年11月27日 18時) (レス) id: 16d028813b (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - 天衣失格さん» ありがとうございます…その様にお褒め頂き恐縮です……!これからもこの小説をどうぞ宜しくお願い致します! (2017年11月18日 20時) (レス) id: 1989906b38 (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - マイさん» コメントありがとうございます!楽しみにして下さっているのですか……!更新頑張りますね! (2017年11月18日 20時) (レス) id: 1989906b38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:じゅき | 作成日時:2017年11月12日 21時

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