私の思いで貴方にあげます

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私はスイミング教室に行くのをやめて、森田さんの事務所に行く事にした。






今日は行きたくなかった、昨日の電話の内容のせいだ…







みゆちゃんに嘘をつかれ、記憶をあげていたなんて…







思い出しただけでも、悲しくなってくる…







何かあったら来いって言ってたもんね…






そう思って森田さんの事務所ドアを開ける







「いらっしゃいませ…」






「今、大丈夫ですか…？」






「ん、大丈夫だけど…。」






そう言って、事務所にあるソファーに座らせてくれる。







「なんかあった…？」





「ちょっと、みゆちゃんに嘘つかれてて…」







そう言うと森田さんは私の隣に座った。








「どんな嘘つかれてたんだよ。」







「婚約者じゃなかったみたいです…」







「ほら、泣くなら肩貸してやるから。使えって…」







私は言葉に甘えて、肩を貸してもらう事にした。








森田さんは同じように頭を撫でたり背中をさすったりしてくれる。








「逆に良かったんじゃねーの？」






突然の言葉に少しだけびっくりしてしまう。






「ほら、これで好きって伝えられるだろ…？」







好きって伝えられるか…。









そんな思いは明日打ち消されてしまう……

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