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「…実弥…さん…」
「Aさん！目が覚めましたか！？」
ぼんやりとする頭の中で、実弥さんが一番に浮かんだ。きよちゃん達は俺の顔を見て、涙を浮かべながら嬉しそうにはしゃいでいる。
辺りを見渡したが、ここに実弥さんの姿はない。
「言いましたよね、危険だと」
「すみません」
きよちゃんに呼ばれてすぐに部屋へ来た胡蝶さんからお叱りを受けた。
丁寧に身体に巻かれた包帯を見る限り、酷い怪我だったのだと思い知らされる。
「不死川さんにもきつく言っておきました。人の任務中に来るとは…困った人です。腹部の傷は予想外との事でしたが、隊員同士で刀を抜くのは御法度ですよ」
「……稽古です」
俺の見え透いた嘘はお見通しの様で、あまりにも見苦しい言い訳への胡蝶さんの視線が痛い。
その視線に、いたたまれなくなって思わず顔を伏せる。
「あの…実弥さんは？」
「任務に行ってます。それ以外はずっとAくんの側に居ましたよ」
布団の上に置かれた実弥さんの羽織を手にして抱き締めると、ふわりと彼の匂いがした。
どうしよう、気味悪がられて嫌われたかもしれない。
腹部に違和感はあるが、それ以外何も感じる事が出来ない。それよりも早く実弥さんに会いたい。
「内臓がやられています。治療に時間がかかることを覚悟していて下さい」
「動けるので大丈夫です。実弥さんの元に帰ります」
「いい加減にしてくださいね」
「………は、い」
人の笑顔に恐怖を感じたのは胡蝶さんが初めてだ。
しかしこんなに大袈裟にしなくてもいいんじゃないかと思う程の包帯だが、傍から見ると�狃転畢瓩覆鵑世蹐Α�
何も感じないと言うことは、不便な事だ。
枕元には紐がちぎれてしまったあの香袋が置いてある。
今まで何度か破れてしまったが、その度に自分で直してきた。
あの日、実弥さんと出会った日に貰った大切な物だったのに。
自身の怪我よりも、とうとう壊れてしまった香袋に落胆した。
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303(プロフ) - 実弥さんも夢主もめっちゃ好きです！不器用でとっても優しいところ可愛いすぎます(^^)これからも応援してます (2021年1月4日 4時) (
レス) id: e43609f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり(プロフ) - やばい面白いですね(語彙力)めっちゃ好きです！！ (2020年12月1日 14時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝ギ | 作成日時：2020年11月1日 22時
