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俺が山に着いた頃には、既に空は暗く染まっていた。

風が吹く度に揺れる葉の音が、なんだか不気味に聞こえて入るのを躊躇してしまう。






ゆっくりと中に入ると、周りは蜘蛛の巣だらけで重苦しい雰囲気が漂っており、とても不気味だ。










「…なにこれ」










俺の目の前では、隊服を着た人達が何人も死んでいる。

こんなに鬼殺隊員が犠牲にあっている現場を目の当たりにするのは初めてで戸惑う。








ドドドドドンッ







「うわっ、」









地が揺れ、まるで雷が落ちたかの様な凄い音がした。



その出来事を疑問に思い、空を見上げるも雷雲なんて見当たらず首を傾げる。

だがここで何かが起こっていることは間違いない。




日輪刀を強く握って、狐面を被り直す。









「オ”レの家族に”ィィィ、近づくな”ァアアア」









物音を頼りに走り、誰か生きている人を探していると、思わぬ人物が見えて来た。

鬼と見られる人物は、木の下敷きになっている。









「竃門くん!!」

「危ね…」









猪頭の彼の、酷い怪我を気にしていた間に鬼は自分に乗っかる木に手をかけ、意図も簡単に持ち上げる。

そのまま攻撃の型に入っていた竃門くんを吹き飛ばした。









「伊之助死ぬな!そいつは十二鬼月だ!Aも来てくれたから一緒に耐えてくれ!俺が戻るまで死ぬな!死ぬな!絶対に死ぬな」










段々と小さくなる竃門くんの声と姿をぼんやりと眺めた。

今なんて言ってた?十二鬼月?

ここに十二鬼月が居るなんて、倒して早く実弥さんに報告しないと。









「えー、と…嘴平くん?怪我酷いね」

「うるせェ!怪我なんてしてねェ!」

「君は隠れときなよ。怪我人なんて邪魔でしかないんだから」

「ハァァァァ!?」









鬼の拳をかわしながら、狐面越しに彼を見る。

医療面では素人の俺ですら分かる程の深い傷だ。









「風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ」









すかさず腕でガードを取る鬼の身体は思ったよりも硬く、刀が通らない。

少し距離を取り、構える。









「いきがってた癖にその程度か!豚太郎の菌に汚染されたぜ、危ねぇ所だったァァ」









木の間から走ってきた嘴平くんは何やら叫びながら鬼の腕に刀を振る。

二刀流の彼は、力任せに鬼の腕を切り落とした。









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303(プロフ) - 実弥さんも夢主もめっちゃ好きです!不器用でとっても優しいところ可愛いすぎます(^^)これからも応援してます (2021年1月4日 4時) (レス) id: e43609f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり(プロフ) - やばい面白いですね(語彙力)めっちゃ好きです!! (2020年12月1日 14時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朝ギ | 作成日時:2020年11月1日 22時

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