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「その前に」
するり、と着物の隙間から侵入してくる厭らしい手を掴んで下から見上げる。
約束を忘れた訳では無いことを、確認する様に笑みを貼り付けたまま小首を傾げた。
「あ、ああ…確か�犹虻蟆悪瓩世辰燭�な。売れない落ちこぼれの遊女ばかりの寂れた店だったが、その女が来て最近は繁盛している様でな」
「へぇ�犹虻蟆悪瓩諭�
「ああ…だが数人、客が行方不明になっているとの噂もあったな」
頬から首筋をゆっくりと撫でる男は、思い出したかの様に、ふと手を止めた。
その興味深い内容で確信を得る事が出来た。
その行方不明になった客は恐らく、もうこの世に存在はしていないだろう。
「そう、ありがとう」
「いっ、てぇっな！なにしやがんだ、この……っ、」
背伸びをして甘えるように男の首に手を回して、耳元で囁く。
そのまま押さえ込んで顔面に膝蹴りをした。
顔を押さえながら睨みつけて来た男は、俺の後ろに立つ実弥さんを見た途端に黙り込んでしまった。
「あんたもう用ないよ」
男に向かって笑顔でひらひらと手を振ると、慌てて逃げる様に走り去って行く。
軽めの力の為たいした威力のない膝蹴りだが、着物に男の鼻血が付着してしまった事に気付いて舌打ちをする。
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303(プロフ) - 実弥さんも夢主もめっちゃ好きです！不器用でとっても優しいところ可愛いすぎます(^^)これからも応援してます (2021年1月4日 4時) (
レス) id: e43609f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり(プロフ) - やばい面白いですね(語彙力)めっちゃ好きです！！ (2020年12月1日 14時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝ギ | 作成日時：2020年11月1日 22時
