【男主】落ちる様くらい綺麗に【僕のヒーローアカデミア】 (ページ23)

今日:7 hit、昨日:24 hit、合計:1,372,547 hit

２２ページ23

.

『さぁ、いきなり障害物だ！まずは手始め…第一関門ロボ・インフェルノ！！』

目の前に立ちはだかるのは仮装敵だった。すぐに焦凍は戦闘態勢へと入る。

ようやく彼に追いついたが〝クソ親父が見てるんだから〟という呟きを僕は聞き逃さなかった。

面白くなりそうだなぁ、と思い敵を凍らせた後に駆け出そうとする彼の両肩を後ろから押さえた。

｢右側だけでやれることをしっかりエンデヴァーさんに見せんとねぇ｣

耳元で囁いて素早く手を離す。

一瞬だけ振り向いた焦凍だったが小さく舌打ちをするだけで、僕のことを気にもとめずに前へと進む。

突っかかるよりも攻略することを選んだんだろう。なんだ、面白くない。

エンデヴァーさんに抱いている嫌悪からか、しばらく焦凍が左側を使っていることを見た事がない。

そのせいで体温の調節が上手くいかずに影響が出るようだが、意地を張って左側を使わない。

｢邪魔やなぁ｣

仮装敵触れ、機械独特の機能性全てを〝落とす〟と無残にも崩れ去る。こんなのただの鈍臭い鉄の塊。

花弁が散っていることを不思議そうに見る他クラスの生徒を気にもとめずに前へと進む。

『あちゃー、1-A 椿！いとも簡単に仮装敵を一瞬で壊しやがったなぁ』

焦凍を追うように走り出す。

次の難関は大げさな綱渡り。慎重かつスピードも兼ね備えて出来るだけ急ぐ。

めんどくさいけどやるならみんなの自信をへし折ってやりたいから頑張らないと。

『そして早くも最終関門！かくしてその実態は一面地雷原！怒りのアフガンだ！地雷の位置はよく見りゃわかる仕様になってんぞ！目と脚、酷使しろ！』

明らかに先頭が不利な障害。

めんどくさいことこの上ないが目指すは前を走る焦凍だ。誰か地雷を踏んだのか後ろから爆発音が聞こえる。

｢はっはあ！俺は関係ねえー！！｣

｢いいなぁ、爆豪くん｣

爆破を起こしながらすごい勢いで前へと進む爆豪くんは焦凍を追い抜いたが彼もまだ諦めない。

爆豪くんの腕を掴みそれはまさに引っ張り合い。

『ここで先頭が変わったー！喜べマスメディア！おまえら好みの展開だああ！

後続もスパートかけてきた！だが引っ張りあいながらも先頭２人がリードかあ！？』

後ろから悠長に眺めていたが突如後から聞こえた大きな爆破音。

あまりにもすごい威力と音に思わず振り返ると上空に居たのは緑谷くんだった。

.