【男主】落ちる様くらい綺麗に【僕のヒーローアカデミア】 (ページ18)

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｢お早う｣

｢相澤先生復帰はぇぇぇ！プロ過ぎる！｣

翌日、顔や身体中を包帯で覆い、よろけながらふらふらと歩く相澤先生。

どうやら大怪我だったようだが、当たり前のように教壇に立ち話しを進めていく。

｢雄英体育祭が迫ってる！｣

｢クソ学校ぽいの来たあああ！！｣

｢待って待って！敵に侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか！？｣

確かに去り際に傷を負ったように見えたが体育祭という行事……全生徒、職員が参加し狙われる可能性もあるだろうけど。

雄英体育祭といったらヒーローなんで全く興味のない僕ですら何度かはテレビで見たことある。

それ程の大きなものだ。

年に１回だけ計３回だけのチャンス

ヒーローを志すなら絶対に外せないイベント

その相澤先生の言葉に闘志を燃やす生徒達をぼんやりと眺める。

〝ヒーローを志すなら〟ねぇ、なるほど。

分かりやすく僕を見た相澤先生に、にんまりと笑って小さく手を振る。すごい勢いで睨まれたのは気にしないでおこう。

｢おい、椿｣

昼休みになり昼食に向かおうと教室を出てすぐに相澤先生に声をかけられた。

まさか先程のことで怒られるのかと、身構えるがそんな雰囲気は感じられない。

｢ちょっといいか｣

｢ご飯行くんやけど｣

｢そんな時間かけねぇからさっさとしろ｣

仕方なく相澤先生の後ろを着いて歩くと空き教室に入られる。

少し乱暴に閉められたドアの鍵を閉める相澤先生を黙って見ていた。

まさか相澤先生と２人きりになるとは。

｢お前なんの為にヒーロー科に来たんだ？｣

｢困ってる人を助けたくて｣

口からでまかせ。

微塵も思ったことのない気持ちを言葉にすると相澤先生は舌打ちをする。

きっとこの数日で僕のことをだいたい理解しているんだろう。

｢〝なんの為に〟ヒーロー科に来たんかとかそんなんどうでもええやん。誰に何を聞かされたんか知らんけど、僕は僕がしたいようにするわ｣

｢お前は全く協調性はねぇし人の嫌な所を付いてくる。爆豪とはまた違うタイプだが…分かってるだろうが体育祭では…」

｢殺すなって言いたいん？｣

大方、数年前の事件のことや先日あった敵の侵入でのことが先生達の話で上がったんだろう。

僕は笑顔を維持したまま相澤先生に話しを続ける。

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