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与謝野は消えていった背を一瞥して、うんざりといった様子で呟く。谷崎も碧海も同意しながら、警察と共に部屋の調査を見ることにした。

「太宰さん、おかしいです。あれだけ物部天獄は暴れまわっていたはずなのに、これには」

一足先に奥に行っていた太宰と敦、そして一人の警邏は厨子の前に立っていた。確かにそこで敦と鏡花は物部天獄が異形化していくのを身を持って確認した。本来であれば、この部屋の惨状と同様に悲惨な末路になっていてもおかしくはない。だが、全くの"無傷であった"。

「そうだね。一切傷がついていない」

太宰の表情は読めない。だが、警戒をしているというのは伝わった。警邏が、ひとまず確認するといい、その厨子に手をかけた。

「待って!開けたら───」

碧海はその様子に気づいて止めようとした。しかし、警邏の方が速かった。曉も碧海の意図に気づいて、眼を見開いた。

「都市伝説の、再来かよ……」

そう呟いたのも虚しく、それは開かれた。厨子の中に入っていたのは、正しく都市伝説の異形の木乃伊。皮と骨の木乃伊だけでも恐ろしいというのに、そこから異形は伝承通りであった。

首が一つの胴体から二つ。両の手が、まるで印を組むようになっているが、その手は四本。足は左右一つずつとなっている。

そこに、あったのは確かに、「リョウメンスクナ」であった。

まず、警邏は虚空を見つめたまま静止していた。太宰は舌打ちをして、敦に彼を抱えるように指示を出して、離れようとした。

「ふふ……ふふふはははははは、ははははははははは!!」

禍々しい音が、空気を震わせていた。全員の眼が、その音の方へと向く。その音は、開け放たれた禁忌の箱から聞こえてきていた。

全員が、眼を離すことは不可能だった。

木が軋む音とともに、ゆっくりとした動作で「ソレ」は動き出した。

「久しぶりの外の空気だ、実に気分がいい」

そして、厨子から降りると、こちらを見て「笑った」。

「まずはじめに───この場の全員を鏖殺だ」

動くはずのない「リョウメンスクナ」は、禍々しく、そして、確かに、呪い(・・)だった。




「リアル式神使いくんになってるんだけどどうしよう」

「最強いないぞどうしよう」

二人ほど、能天気がいるが、通常運転である。

───vs『リョウメンスクナ(右)』戦、開始!

折軸編-第六話-→←*



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黒井蜜柑(プロフ) - イレイザーさん» 了解です。いえ、こちらこそありがとうございます!なるべく!なるべく早く更新いたします! (2021年4月7日 17時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
イレイザー - 黒井蜜柑さん» そんな感じです!わざわざ返信まで…優しすぎて泣きそ((泣きます! ありがとうございます! (2021年4月7日 17時) (レス) id: 835185f078 (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - イレイザーさん» ありがとうございます!リクは募集してるので構いません!夢主の幼少期の写真をキャラ達とかが見る?みたいな感じ?ってことでしょうか……(想像がついてない) (2021年4月7日 15時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
イレイザー - めちゃくちゃ面白いです!頑張ってください!後夢主の幼い頃の写真を載せるっていうやつをやってほしいです。(リクエスト募集していたら、ですが) 応援してます! (2021年4月7日 15時) (レス) id: 835185f078 (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - アニヲタさん» そうなんですよね。賢治くん、本当最強で助かります…… (2021年3月2日 14時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒井蜜柑 | 作者ホームページ:http://minanami2.naho.ayaka.  
作成日時:2021年3月2日 12時

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