実況者の奇譚.11 ページ40
「なるべく中央に寄れ。いいか?妙な動きをしてみろ。即、撃ち殺すぞ」
拳銃を見せつけながら、怯えた客達にとっては絶対的存在の男達は指示を出す。人間の心理とは本当に凄いと感心せざるを得ない。恐怖に勝るもの、無しか。
私もリンタローさんに促されながらエリスちゃんと共に周りの客達と同様に中央へ。十数人の乗客と、十五名の裏方も合わせたスタッフ。
どうやら裏口にもバリケードを張ってきたらしい。用心深さが見える。
「今から一人ずつ時間毎に撃っていく。マフィアのボスは、ヨコハマを愛してるんだろう?なら、早く出ねえとなぁ」
嫌な笑いだ。そういえば、忘れていたがポートマフィアのボスを狙っていたのか。横浜の裏を牛耳る絶対的な支配者。軍警ですら手に負えない奴を敵に回したいとは、こいつらやるな。
男達は、近くにいた茶髪の若い女の人の顔に銃を突きつける。怯え、嫌だと叫びながら彼女は一歩も動けなかった。そして、男たちは無情にも引き金を引いた。女の人の眉間を弾丸は貫き、彼女は声も挙げずに倒れた。即死だろう。
周りの客が悲鳴も挙げれず、固まった。どうやら、私達の命は彼らに握られているらしい。
「リンタローさん」
私はポケットの中のダイスを振る。隠密で振っておいて、クリティカルは出なかったが、成功はした。その上でバックの中からファイルを取り出し、コピーした無記入のキャラ紙と、筆箱からシャーペンを取り出す。
「…なんだい、ぱぺっとちゃん」
リンタローさんが私の呼びかけに振り返る。まだ男は気づいていない。それでいい。リンタローさんは私のやっていることを不思議そうに見ている。
「少し盾になってください」
「へ?」
この場を打開する策をやってみせる。
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黒井蜜柑(プロフ) - 有栖川.さん» ありがとうございます!そして、すいません!書き直してまいります!! (2020年7月8日 14時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - この作品大好きです!更新頑張ってください! (2020年7月8日 14時) (レス) id: 6bc5efe30d (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 実況者の奇譚11(ページ40)で、ヨコハマがヨコマハになってます…。 (2020年7月8日 14時) (レス) id: 6bc5efe30d (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - 坂竹会長さん» ああ、本当です!ご指摘ありがとうございます!助かります!! (2019年1月5日 21時) (レス) id: 16fd2908cb (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ11ドレス来てあげるからではなくドレス着てあげるからではないのでしょうか?間違っていたらすみません。 失礼しました。 (2019年1月5日 20時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒井蜜柑 | 作者ホームページ:http://minanami2.naho.ayaka.
作成日時:2017年7月2日 14時