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―――主 side
主「なぁカリム」
カ「ん？なんだ？」
主「少し、ジャミルと２人にさせてくれないか？」
ジャ「…ッ！！」
カ「ジャミルと？いいぞ！オレは部屋に戻ってるな！」
ジャ「いや、ちょ…！ま、待てカリム！」
カリムを止めるジャミルの声も虚しく、バタンッと閉じられた扉を見つめ動けなくなるジャミル
俺は椅子から立ち上がりジャミルの方へと歩み寄った
主「この俺に嘘をつくたァ、いい度胸だと思わねぇか？」
ジャ「…ッ！」
主「なぁ？ジャミル」
ジャ「う…ッ」
主「ったく、両親の立場とかお前の立場を考えたらこうするのが一番なんだろうけどよ。それだと、お前がいつか壊れちまうぜ？ずっと一番を譲ってたら」
ジャ「仕方ないだろ…、アイツはアルアジームで俺はバイパーなんだ。それがある限り、俺に自由なんかない」
主「はぁ…、ならせめて俺の時だけは素でいろ」
ジャ「……」
主「俺はお前の主人でも何でもねぇ。ただの護衛役だ。お前が俺に勝とうが負けようが、誰も文句は言わねぇよ。つーか、言う奴が居たらシバくだけだ」
ジャ「ナツメ…」
主「ダンス、ハッキリ言ってお前の方が上手かったぜ？よく頑張ったな(なで)」
ジャ「…ッ、ああ。そうだろ？俺の方が上手いんだ…だからッ」
主「ああ、お前が一番だよジャミル」
ジャ「…ッ(ギュッ)」
主「よしよし」
ジャ「お前だけは…俺の理解者で居てくれッ」
主「勿論だ」
はぁ…、手のかかる子供だな
精神年齢がもう２０代前半の俺にとったら、お前は手のかかる子供。やっと、ハイハイから立って歩けるようになったくらいのガキ
正直言って、可愛いもんだ。甘えられんのも悪くねぇし、甘やかすのも悪くねぇ
擦り寄ってくるジャミルの頭を撫でながら、俺はふと…とある手紙の存在を思い出した
主「ジャミル、お前には先に言っとくが２年ばかしここから居なくなる」
ジャ「は！？どういう事だ！？」
主「俺のユニーク魔法をもっと磨く為だ。その修行で世界を回る」
ジャ「１人でか？」
主「当たり前だろ？」
ジャ「大丈夫なのか？」
主「問題ねぇな」
ジャ「そうか…、気を付けろよ？」
主「ハッ、誰に向かって言ってんだよ。２年後にちゃんと帰ってくるから」
ジャ「ん、待ってるからな」
主「あいよ」
カリムにこの後報告したら、オレも行く！と言って離れてくれませんでした。可愛いなおい
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作者名：抹茶ラテ | 作成日時：2020年7月4日 18時
