ヤンデレがまふまふ ページ9
私が、いつまでたっても電話を切らないのがよほど気に入らないのか
「ちょっと貸してよ」
荒々しく携帯を私の手から奪い、通話を強制終了させた。
「あ、そらるさぁ〜ん。心配しなくてもAは僕のになりますんで」
こんな言葉も付け加えて。
電話を切ってから分かる、まふまふ君の不機嫌。
これはちょっとの事じゃ、許してもらえないだろう。
めんどくさいし帰ろ。
少しため息をつき、目の前のまふまふ君に
「あー?まふまふ君?」
一応の為声をかける。
まふまふ君は、無視。
「ねぇ、まふまふ君。僕帰るね」
なんかブツブツ言ってるし
正しくは唱えてるような気がするけど。
まぁいいや、無視だ無視
お経を唱えているまふまふ君をちょっと遠目で見ながら、音を立てずにそろりそろりと歩く。
ドアを静かに開けて。
なんか長い廊下を抜けると、目の前には玄関が。
帰ったら、ゆっくりしよう。
帰った後の計画もバッチリ立てて、ドアノブに手をかけようとした時。
「ふふっ。つーかまえたぁ」
今度は耳元で、まふまふ君のあの高い、でも少し圧のかかった声が聞こえた。
というか今まふまふ君に抱きしめられてるのだけど……。
しかし、まふまふ君はそんなのお構い無しといった表情。
こっちの事は無視かよ。
なんて、言いたくなったのは心のどっか角にしまおう。
「ねぇ。A、どこ行くの?」
「何って家に帰るのだけど」
まふまふ君の質問に正しく答えたはずなのに、まふまふ君はまるで分からないという顔をしている。
「え?結奈はここに住むんじゃないの?せっかく、鎖とか用意したのにぃ」
もう!とか頰を膨らませて怒っているまふまふ君。
可愛いんだけど、可愛いんだけどね!
言ってる事がちょっと…いやかなり危ない。
「まふまふ君、離して。これから、そらる氏と会うのだよ。急いでるんだ」
そらる氏と、会うっていうのは本当
でも、急いでるのは嘘。
そらる氏は、いくら待たせても起こらない。
怒ればいいのに…いつも思うけど、そらる氏は絶対に怒らない。
「そんなに、そらるさんがいいの?」
……おっとどうやら聞こえていたらしい。
「そらるさん優しいもんね。A、そらるさん好きなの?」
「僕じゃ嫌なの?」
「僕じゃ、だめなの?」
ねぇ?と、追い打ちをかけるように言われて焦る。
「別に、そらる氏は好きじゃないけど…まふまふ君よりかは好きかな」
言い終わった後、まふまふ君にさっきよりも抱きしめられる力が増した。
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siranna - 何かの事情で更新できないとかですかね?でも、また作品で会えればいいなと思います! (2018年6月22日 21時) (レス) id: 8924ba12d6 (このIDを非表示/違反報告)
46猫@スヌーピー(プロフ) - めっちゃ面白いです!それとあるふぁきゅんさんとクプラさん追加できますか? (2018年5月31日 21時) (レス) id: 00438dbadd (このIDを非表示/違反報告)
ハル猫 - 名前の変更でけへんー (2018年5月21日 0時) (レス) id: 43f0908ced (このIDを非表示/違反報告)
夕空 - うそだうそだぁー東方叫んでいたらマザーにオコラレマシダ (2018年5月20日 23時) (レス) id: a5be9f0e20 (このIDを非表示/違反報告)
雪まる./(Hina(プロフ) - そうですか…悲しいですがまたこの作品以外のところなどで会えることを願って、待たせていただきます。 (2018年5月20日 22時) (レス) id: 1acb479d41 (このIDを非表示/違反報告)
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