宮ンズの幼馴染＃2 (ページ4)

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会えんようなったら ② ページ4

その日はやけに寒気がして
頭、ガンガン響くし
先生の声もあんまり入ってこんかった。

風邪、かなぁ。

「A」

食欲もあんまりなくて、どうしよう思って
とりあえず飲み物でも買いにいこう、思って歩いてた階段

「オイって」

「う、わ」

腰に回った手がグッと引き寄せられて
びっくりしてそちらを見れば侑がおった。

「あ、つむか。びっくりしたぁ」

「体調悪いんやろ。保健室行くで」

「え、いや平気やで」

「黙ってついてこいや」

「輩やん…」

前も侑と一緒に保健室行ったなぁ、なんて思い出す。

「なんでおったん」

「顔見にいこ、思ったらフラフラしとったんお前やん」

「朝も会うたやん」

「別に何回見ようが俺の勝手やろ」

腕、そのまんまで
結局侑に寄り掛かるような形で保健室に向かえば、やっぱり先生はおらへんかった。

おるほうが珍しいしな。

「ありがと」

「ん」

「ちょっと休んだら戻るし、大丈夫やで」

「ん」

「…ここおるん？」

「あかんの」

「…良くはないんちゃうの。授業あるやろ」

「俺がお前とおりたいんやからええやろ」

「なんでさっきからちょっと拗ねてる顔なん」

「ハァ？！」

体調悪いときの侑の大声、耳に響く。

「…お前は寂しないん」

「？」

「…」

じっと目見るくせに、次の言葉がなかなか出てこんから
その金色を撫でれば、すり、っと手にすり寄る侑

「今みたいに会えんようなるかもしらんやん」

「…そうやなぁ」

私も、思っては寂しなったけど
侑も同じように感じてたんや、ってどこかで嬉しくなる。

「何笑ってんねん」

「ずっと見とるよ」

「…ずっと？」

「ずっと。やから気の済むまでバレーボール追っかけとってよ」

「…言うたからな。ずっとやぞ。約束せぇよ」

なんで侑が泣きそうなってるん、なんて
言うたら怒るやろうから、黙ってその髪を撫で続けてた。