宮ンズの幼馴染＃2 (ページ25)

今日:78 hit、昨日:50 hit、合計:102,221 hit

道 ② ページ25

「借りてってええ？」

「どうぞ～」

はじめこそ、みんな侑にびっくりして
質問攻めに合ったし高校の嫌な思い出の一部が蘇ったりもしたけど

今ではもう、みんな慣れてもうて「ハイハイ」みたいな雰囲気を出されとる。

「治は？」

「あとで合流。ほら助手席乗りや」

「侑が運転するようになったんか…」

「何回横乗ってんねん」

慣れたようにエンジンをかける姿
今はまだ、見慣れへんくて新鮮な姿

「シートベルト」

「あ、はい」

「何、見惚れとった？」

ニッて笑う顔

腕が伸びて私が伸ばしたまんまのシートベルトを、カチャリと装着してくれて
そのまま頭をするりと撫でる。

「…余裕できとる」

「お前に変な虫つかんように必死やこっちは」

「つかんよ。せっかくのオフやのに良かったん？」

「会いたかってんもん」

ハンドルにかける右手
左手は「手つながせて」ってゆるく私の手を握る

「手おっきくなった？」

「そない変わらへん思うけど…Aが言うんやったらそうなんちゃう？」

「やっぱり侑の手綺麗やなぁ」

「何それ。なんや恥ずいからやめえや」

「おん」

「素直にやめんなや！」

「難しいわ」