宮ンズの幼馴染＃2 (ページ24)

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道 ① ページ24

高校を卒業した。

「Aは？」

「ん？」

「講義終わりにご飯」

「行く」

今でも時々思い出すのは、双子の最後の試合で

「出たとこで待ってるな～」

「うん」

いつも通りやった

双子速攻
無茶なトスに答えるのはお互い
すごいプレーには目を輝かせて
闘争心むき出しの表情も

でもやっぱり、「最後」を意識せずにはおれんくて
最後の最後、いつもやったらせんような固いハグを数秒だけして

二人の、双子の最後の高校バレーは終わった。

「課題やった？」

「…え？課題なんか言うてた？」

「アンタほんま…しっかりしてそうやのに話聞いてへんし抜けとるよな」

「いつまで？」

「明後日」

「今日帰ったらやるわ…」

「さっさとご飯食べよ。みんなそこで待ってるって」

私は結局、仲良かった友だちと同じ大学に進学してやりたいことを見つけることにした。

治は経営を学んで、「飯に関わる仕事」をするために頑張ってて
侑は高校を卒業してすぐ、プロになった。

連絡は取るけど、前みたいな頻度では会えるわけなくて
はじめはその違和感やら寂しさに戸惑ったこともあったっけ。

「A」

「んえ」

友だちと合流してご飯に行こうとして
大学の校舎を出たとこ

「あ、つむ」

「おん」

「…突然来るのやめえって前も言うたのに」

「連絡したのにケータイ見てへんのお前やで」

「え」

会える頻度は減ったけど
こんな風に突然現れて、「迎えにきた」言う頻度は、確実に増えた。