宮ンズの幼馴染＃2 (ページ14)

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1つの ⑤ ページ14

次の日
侑が朝練終わるくらいの時間に玄関で待ってみる。

いつもギリギリやから、何人もの生徒が私の前を通っていくなか
私はすぐに分かるはずのその金色を、熱心に目を凝らして探しとった。

「！」

ほんまに、ギリギリの時間
汗で少し束をつくる髪を揺らして、歩く姿

目が合って
いつもやったら笑う顔がまるで、

「あつ、む」

目の前を通り過ぎる侑に、声が届くどころか
私は何にも、できひんかった。

「Aのことが見えへんかったわけちゃうくて？」

「それはない」

「街中で会った時も意味わからんくらい離れたところから見つけとったもんなぁ。治くんも」

「…次の休み時間、行ってみる」

「そうし～」

でもやっぱり、

「誰かに用事？呼ぼか？」

「あー、…侑おるかな」

「宮！呼んでるで！」

休み時間

侑のおるクラスまでいって、クラスメイトの子に呼んでもらって
その子の視線の先を追えば、そこに侑はおるのに

一瞬合った目、すぐに逸らされて

「今無理や」

「今あかんて。どうする？」

「…おん。大丈夫ありがとぉ」

こんなに明確に避けられたこと、あったかな。