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(メルルside)


思い切り頭を殴られたせいでうまく立てない。

そんな中、俺の右手に手錠を掛け、それをダクトの金具につなぐクソ保安官。

ダクトに背を預けたまま悪態を吐く俺の頭に奴は銃口を向けた。

「銃を持つ人間に敬意を払え」

俺のセリフをそのまま返すムカつく野郎。


その後奴らは、ここから脱出するために何やら話し合って、どこかへ行った。


そして俺は1人で屋上に手錠で繋がれて、ここにいる。


少しずつ冷静になる頭。

キャンプに戻ったら、どんな顔して弟とリサを見ればいいのか、なんて事を考えていた。


すると、モラレスやTドック達が戻ってきた。

だが保安官がいない。


「おい、手錠の鍵はどこにある!」


すると、Tドックの野郎がポケットから鍵を出して俺に見せた。

よりによってコイツが鍵を持ってやがるとは、最悪だ。

俺はムカつくやら苛つくやらで、また負の感情に支配され出した。


アンドレア達は皆屋上から下を見て何かを言ってる。

「行ける!抜けたわ!」

みんなが固唾を飲んでなにかを見つめている。

「何が起きてんだ」

そう聞いても、みんな俺のことなんか眼中に入らないようで。

この場にいないグレンと保安官が下で何かをしているのかと気付いた。


すると、無線でグレンから連絡が入る。

「正面玄関に迎えに行く!」

どうやらここから脱出するためになにかしていたようで。

皆一目散に荷物を持って屋上から出て行こうとする。

「ちょっと待て!俺は置き去りか!?」


ふざけんな、こんな所に手錠をかけられたまま置いていかれたら、どう考えても死んぢまう。


「おい待て!手錠を外せ!」


喚き散らす俺を誰も気に留めず走っていく。


そんな中、Tドックだけが戻ってきた。

「よし!さっさと手錠を外してくれ」

そう声をかけると同時に、走っていたTドックが転んだ。

その時、Tドックが持っていた鍵が落ちる。

落ちた先には排水管があって。


そのまま鍵は排水管に落ちていった。


全身の毛が逆立ち、心臓が凍るような恐怖だった。


「すまない、ワザとじゃないんだ」

そう言って俺を見るTドックを睨み、怒鳴り上げる。


「テメェふざけんじゃねぇ!待て!おい!クソ野郎地獄に落ちろ!!!」


Tドックは「すまない」と繰り返しながら屋上から出て行く。


その背中を見ながら俺はどうしようもないこの状況に納得がいかず叫び声を上げ続けた。

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設定タグ:TWD , ウォーキングデッド , ダリル   
作品ジャンル:恋愛
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ぺろ - 続きを楽しみにしてます (2022年7月15日 19時) (レス) @page25 id: 1cd0628146 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aaa | 作成日時:2021年1月17日 12時

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