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(メルルside)

何時間経ったろうか。

屋上に手錠で繋がれ、こんなクソみたいな状況で置き去りにされた俺は、あまりの恐怖や絶望で心が追いつかない。


こんな世界になる前の昔の事を思い出しながら、現実逃避をするしかなかった。


だが突然、屋上へ繋がるドアが勢いよく開けられそうになる。


ウォーカーが顔を出しているのが見え、慌てて繋がれているダクトの陰に隠れた。

隠れても無駄だと分かっているのに、生き残りたいという感情で勝手に動いていた。


「こんな所でこんな死に方なんてクソ喰らえだ。なんで俺がこんな目に合わなきゃいけねぇんだ!」


どうしようもない状況に、発狂するしかできない。

普段神なんか信じちゃいないし、神に顔向けできるような人間じゃなかった。

だが今はもう、もはや神にすがるしかない。

「頼む神様...俺を導いてくれよ。頼むよ。こんな所で死にたくねえ」

ここまで来たら自分でも情緒不安定だとしか思えない。

だがもう、どうすればいいのか分からない。




その時ふと、頭に浮かんだのはリサと弟だった。


ー待ってるからー

そう言ったリサの顔が脳裏に浮かぶ。


ずっと弟とリサと一緒に過ごして、俺はコイツらを守ってやってる気になっていた。


腕っ節はいいが自分じゃなにも決められねぇ弟。

ビビりで弱っちくて1人じゃ生きていけないリサ。


コイツらには俺がいないとダメだと思っていた。


だが違った。


今日2人を森の中で見て、俺は苛ついたが、それ以上に怖かったんだ。


2人がそういう関係になったら、俺はどうなる?


俺はリサにも弟にももう必要とされなくなるのか?


俺はどう生きていけばいい?

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作品ジャンル:恋愛
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ぺろ - 続きを楽しみにしてます (2022年7月15日 19時) (レス) @page25 id: 1cd0628146 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aaa | 作成日時:2021年1月17日 12時

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