検索窓
今日:18 hit、昨日:21 hit、合計:4,461 hit

3 ページ4





「壬氏さまが明日来られるそうよ。……あの便りについて。ねぇ、本当に韋颯じゃないのよね?韋颯は頭も切れるし………」
『私ではございません、玉葉さま。それに私であれば口頭で伝えるほうが早く、現実的です』
「そうよね、どうかしてたわ。明日、壬氏さまに相談してみましょうか」
『はい、それがよろしいかと』







○●○







「はじめまして、猫猫と申します。この度翡翠宮に毒見役として働かせてもらうことになりました」




石楠花の文を届けた犯人……いや、公主さまの恩人は猫猫という下女だった。
拐かしに遭ったらしく後宮に下女として売られてきたとのこと。

そんな猫猫は今まで交代でやっていた毒見役をしてくれるそうだ。
それゆえに翡翠宮の侍女(私含め五人)も猫猫が召し抱えられたことを嬉しい反面悲しく思った。





「……ねぇ韋颯、猫猫の腕みた?」


少し眉をひそめて話すのは貴園(グイエン)桜花(インファ)愛藍(アイラン)は腕のことに気づいていなかったらしく、首を傾げている。


『……見てないわ。どうかしたの?』
「それが、猫猫の左腕傷だらけで……痩せているし無愛想で無口なのもきっと実家の花街で折檻を受けてたのよ!」
「その上後宮に売り飛ばされて、毒味役になるなんて……」
「そんなことが……」
『もしかしたら左腕以外にも傷が……』


猫猫は胸元を見せるような侍女服を好まず、衿元がしっかり閉じている服ばかりを着ている。
そこに傷があるのではというのは的を得ていて、想像につきやすかった。




そう話したあと、できるだけ猫猫を守ろう、可愛がろうということになり、猫猫に仕事を渡すのは紅娘以外はしなくなったし、なんなら猫猫の仕事もとっていくようになった。
お茶会の後、余ったお菓子を渡したりご飯はお腹いっぱい食べれるようにたくさんよそった。





そして猫猫は、壬氏も哀れまれているのか度々壬氏さまが猫猫に仕事を持ってくるようになった。

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
60人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ペネロッペ(プロフ) - 泉さん» ただの思いつきですが、面白いと言っていただけて嬉しいです! (4月3日 16時) (レス) id: f7e8556b3c (このIDを非表示/違反報告)
- “貴人と奇人” という言葉遊び? が面白いですね! 更新頑張って下さい! (4月3日 13時) (レス) @page9 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - 結葉さん» がんばりますね! (2月29日 14時) (レス) id: 5ad410143d (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - 更新待ってます”!!!!!!!! (2月29日 14時) (レス) @page4 id: fd4b88f2aa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ペネロッペ | 作成日時:2024年2月29日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。