捨てるのは…YN ページ48
★★★
「…事実ですか？」
警察官の1人が真由美さんに向かって聞いた。
「……あ…の………」
彼女は
警察官、男、僕、小林さん…と、キョロキョロと視線を泳がせる。
そこに
「いい加減、目を覚ましなさいよ！」
真由美さんの向こう、少し息を切らせた竹下さんが仁王立ちで立っていた。
「さ、清香？？」
目が点になる小林さん。
僕の目も丸くなる。
その場にいる男たちには目もくれず真っ直ぐに真由美さんに近づいていく竹下さん。
「あんた、バカなの？！
パトカーで連れて行かれるような男に何遠慮してんの？！
もともと不倫なんて、ちっさいことやってるくせに！
子供ができたら保身のためにさっさと別の男に嫁がせよう、なんて、ほんっとにちっさな男なのよ？！
この男のそばにいて幸せになれるって本気で思ってんの？！
だとしたらあんたもやっぱり相当めでたいわね！
あんたはそれでもいいかも知れないけど、
お腹の子はどうなんの？！」
それまで俯いていた真由美さんが
ハッとして顔を上げた。
「お腹の子の父親がこんなんでいいの？！」
竹下さんの言葉に
「…だ、……だっ…て、
無理…だもの………1人じゃ………無理……」
真由美さんが
消え入るような声で反論する。
すると、竹下さんが更に声を張った。
「ばっかじゃないの？！あんた母親でしょ？！あんたのお腹の中で、一つの命が生きてんのよ？！しっかりしなさいよ！！
こんな罪を犯すようなバカな父親なんていないも同然よ！
いや！いた方が更に地獄だわ！！よっぽど居ない方がお腹の子のため！！
いい加減気づきなさいよ！！
覚悟決めなさいよ！！
あんたが男にすてられるんじゃない！
あんたが男を捨てんのよ！！」
力強い瞳と声で。
その迫力に本人たちはもちろんのこと、
警察官や周りに複数いるギャラリーの人たちまで静かになった。
「…Aさんは…おそらくあんたを心配してここに来た…
あんたとAさんの間に何があったのかなんて私にはわからないけど」
一呼吸、置いて竹下さんは
「…いい加減目を瞑るの止めたら？
あんたに都合の良いばかりが本当の善い人じゃないよ？
本当にあんたの事を考えているのは誰なのか、
ちゃんと見極めないとこれから先も色んなものを失うよ？」
諭すように優しくそう言った。
「………」
真由美さんが
ゆっくりと顔を上げる。
★★★
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千衣(プロフ) - 清香ちゃん格好いー♪清香ちゃんだからこその台詞だね♪ (2019年6月10日 3時) (
レス) id: 831be97d67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - いなほさん» 美人に正論吐かれるともうぐうの音も出ませんね！^_^; (2019年6月9日 21時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まいさん» 新曲も気になりますが、まずは目前に迫ったユノソロですね〜〜！！(*´ー｀*) (2019年6月9日 21時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» そうそう！母は強し！！ですもんね！まぁ、実際これから大変でしょうけども…^_^; (2019年6月9日 20時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - YUNのさん» 自分が矢面に立つのも辞さない潔さ！！ここまで成長してくれるとは思ってませんでした〜〜^_^; (2019年6月9日 20時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年5月19日 8時
