デート 15 ページ21
★★★
…背中に塗って…
なんて頼まれるとは思わなくてびっくりして。
一瞬何を言われたのか日本語が理解できなかった。
考えてみたら、確かに1人ではなかなか塗れない…。
ユノくんの素肌に触れる、と言う行為に
口から心臓が飛び出そうなくらいの緊張感。
震える指先が目に入って
必死に落ち着かせた。
…落ち着け、私！
お父さんの背中だと思えばいいのよ。そうよ、これはお父さんの背中！
思い込もうとするけれど
どうしたって50男の背中と20代男子の背中が同じわけはなくて…
その広さといい、肌の色艶といい
やっぱりユノくんのもの、と再認識するしかなくて
真っ赤になりながらなんとか塗り終えた。
すると、間髪入れずにユノくんが私の肩を掴み(それだけでも気絶しそう…！)
くるりと向きを変え、私の背中にも日焼け止めを塗ってくれると言う。
滅相も無いことだ！と思ったけど
自分で塗れないのは確かで…。
ここは、ユノくんにも進めた手前、ちゃんと塗らなきゃいけないよね。
ほぼ丸見えの背中を晒すのは本当に恥ずかしいんだけど仕方ない。
大人しく塗ってもらうしかなかった。
ああ…へんな毛とか生えてないよね？
吹き出物とかもなかったはず…！
前姿は結構気にしたけど
後ろ姿は盲点だった…！！
それにしても、この水着をゴリ押ししてくれた佳奈〜〜っ！！恨むからね〜〜っ！！
心の中で悪態をついた時、
「はい！完璧です！」
ユノくんの声が聞こえたから
振り向いて日焼け止めクリームを受け取り、
「あ、ありがとう…」
お礼を言って頭を下げた。
「じゃあ！改めて行きましょうか、海へ！」
ユノくんがそう言って立ち上がり、私の目の前に左手を差し出してくれる。
大きな手。
その手を
温かい気持ちで掴んだ。
ユノくんは
レディファースト。
だからこれは、
いつものこと。
そう心に刻んで、その手を掴むと
ぎゅっ……と握り返されてドキンと心臓が鳴る。
片手で浮き輪を、片手はユノくんに掴まれて
海へと進んだ。
★★★
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haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます(ノ_＜。)。いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。 (2018年1月25日 23時) (
レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - haruさん» ご丁寧なコメントありがとうございます(*^^*) お話が何かのお役に立っているとすれば、こんな嬉しい事はありません。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - ゆうのさま、ささくれた心が癒されます。(ノ_＜。)いつも素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます (2018年1月25日 23時) (レス) id: 4f4c2e64e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - yknowchanminさん» もう少しだけデートモードは続きます！！嵐の前の静けさ、大きな山の前の平原のような今、幸せな時間を過ごしてもらいましょう〜！ (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ユノくんにリードされたらホイホイついていくしかないですよね！^_^; (2018年1月18日 20時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年11月1日 23時
