好きな人 ページ5
⁂⁂⁂
中学校の時の先生の話で盛り上がっていたら
先輩の持つスマホが鳴ったのが分かって。
「…あー……そろそろ帰らなくちゃ……」
スマホのディスプレイを確認した先輩が
少し、寂しそうに笑った。
その顔にはもう、メガネはない。
「あ……じゃあ俺…送ります！」
素早く立ち上がって尻の草を払い、先輩へと手を差し出す。
先輩は一瞬目を丸くして
それでもゆっくりと俺の手を取って立ち上がった。
細くて
柔らかい手だった。
少し、力を入れただけで折れてしまいそうなほど…。
…こんなに線の細い人だった…？
胸の奥が少しざわついたけど
握る手から熱を持ち始めていたから
それ以上は何も考えられなかった。
「ユノと私じゃ方向が正反対だし、大丈夫だよ」
「でも遅いし、女性1人なんて心配ですよ」
俺の言葉に、先輩は照れ臭そうに笑った。
「…なんだか…すごく女性扱いしてもらえて、気恥ずかしいね。
途中まで兄が来てくれるから、本当に大丈夫。
迂闊に兄に近づくと危険だよ？知ってるでしょ？」
先輩には7歳年上のお兄さんがいる。
「…あ、………ああ〜〜……」
そのお兄さんは武道に長けていて、
迂闊に先輩に手を出すと
かなり痛い目に合う、という都市伝説(田舎だけど)が
まことしやかに流れていた。
「色々と詮索されるのも面倒くさいし、
林を抜けた辺りまで来てくれるから大丈夫だから」
先輩がそう言って笑うから、
俺は大人しく掴んでいた手を手放した。
「懐かしい話が出来て、嬉しかったよ。
気をつけて帰ってね。じゃあね！」
「…あっ…」
先輩はくるりと振り向き、
俺とは反対側へと進んで行った。
ワンピースの裾が風になびいて
時折白い足がのぞく。
その細さにドキリ、とした。
なんとなく後ろめたくて
直ぐに、掴んでいた手を見る。
熱を持ったままの手のひら。
そうか。
俺は
先輩が好きだったんだ……
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ゆき(プロフ) - 最高の札幌参戦となりました。ゆうのさんご一家には、足を向けて寝れません。楽しかったです。ありがとうございました。機会があれば我が家にもおいでませ^ ^ (2019年12月16日 21時) (
レス) id: 24fba8a938 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 環琉さん» 環琉さん、プレミアムだったんだ！！私は初のスタンド！どの席でも、一粒になれる幸せを噛みしめましょう！！ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» ですね〜。忘れられないけど、でもちゃんと愛する人を見つけて幸せになってくれると思います。(*^^*) (2019年12月16日 17時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» 楽しかったです！また、来てくださいね！！ (2019年12月16日 17時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
環琉(プロフ) - ゆうのさん、あたしも思い出して泣いちゃうかもしれません。。。 あたしも今回の最初にして最後の今回のライブ！ 初めてのプレミアム席なので思いっきり楽しみたいと思っています。 (2019年12月8日 0時) (レス) id: 3c1ded918f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年10月19日 9時
