＃MYgirl 【02】

TRACK：74 ページ24

・




宿舎の門を開けようとすると

近くにいた女性が声を掛けて来た




「あの…？」




小柄で可愛らしい子

きっとまだ20代前半位の感じだった




A「はい？」




「おばさん、ここの人ですか？」




お・ば・さ・ん！？！？！？！？

女性の言葉に私は魂が抜けそうだった

確かにこの子に比べたら

私の方が断然に見た目も上だし

若さとかなんか皆無だけれど

おばさん！？そこまで！？




A「何か御用ですか？」




「ここってMYNAMEの宿舎ですよね？おばさんはなんで中に入れるんですか？」




A「ここで働いてますから…；」




おばさんと言う単語が出る度に

心臓を抉(えぐ)られたような痛みが走る




「じゃーここにMYNAMEがいるのは本当ですか？」




A「いえ？存じ上げませんけど？」




「それって口止めですか？メンバーがここを出入りしてるの知ってます。おばさんは何をしにここに来てるんですか？」




メンバーが出入りしてる事を知ってるなら

なんでわざわざ私に聞いて来るんだ？

若い子の考えてる事ってよくわからんww




A「口止めもされてませんしMYNAMEも知りませんので…お引き取り願いますか？」




「絶対に嘘！私はこの目で見ましたもん！」




A「じゃ〜仮にここがそのMYNAMEとか言うものの宿舎なら言ってますよwww」




「おばさん…もしかしてハウスキーパー？」




A「ご想像にお任せいたします」




「周りくどいなぁ！！それ絶対に隠してる！！」




疑問は更に疑問を大きくさせた

素直にハウスキーパーですと言っていいのか？

いや、でもここは余計な事は言わない方がいい





A「ちょっと急いでるんで」




真顔でそう答えると

女性は嫌な顔をした

だけもすぐにニコッと笑って

「頑張って下さい^^」とエールをくれた

その切り返しが極端過ぎて

本当に最近の若い子はよくわからん…；

門を開けて中に入り玄関の前に行き振り返る

追いかけては来ないようで

私はホッと一安心した



・

TRACK：75→←TRACK：73

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す