過去の告白 �� ページ33
玲香ｓｉｄｅ
和室を出て、みっくんと渉さんが待つリビングへ。
心配かけないように、気持ちを切り替えて･･･
「話、終わりました。」
そう言って、精一杯、微笑んでみたけど、不自然だったかも。
宏光「あ、玲香、大丈夫か？」
みっくんの優しい声に、くじけそうになる。
「みっくん、私、太輔のこと傷つけた･･･。
私、あんな辛そうな太輔の表情、初めて見た。
謝らなきゃいけないのは私なのに、
ショックが大きくて、すぐに私の想いに応えられないって謝られちゃった･･･。」
気づいたら、そう言って、俯く私。
宏光「そっか･･･。」
渉「玲香ちゃん、太輔、出てこれなさそう？」
太輔を心配してくれている渉さん。
「ちゃんと受け止めて、気持ちの整理をしたいから、時間がほしいって･･･
渉さん、太輔のこと、よろしくお願いします。」
そう言って、頭をさげた私に、
渉「うん、分かった。玲香ちゃん、あまり思い詰めないようにね。」
優しい言葉をかけてくれる渉さん。
「･･･ありがとうございます。今日は、これで帰ります。」
これ以上、ここにいても、どうしようもないって思ってそう言った。
渉「じゃあ、タクシ−呼ぶから、ちょっと待ってて。」
「あ、ありがとうございます。」
宏光「あ、俺、送ってく。」
「みっくん、私は大丈夫だから、太輔のそばにいてあげて。」
宏光「それが、大丈夫って顔かよ。いいから、送ってく。」
「・・・・・・・・・・」
宏光「藤ヶ谷なら、横尾さんがいたら大丈夫。
それに、藤ヶ谷のためにも、玲香を一人にしておけない。
俺も心配で寝れなくなるから、送らせて？」
「でも、時間遅いし、みっくん仕事でしょ？」
宏光「うん。だから、帰りがてら、送ってくって言ってんじゃん。」
そう言って、優しく笑うみっくんと、
渉「どこでも寝れちゃうミツが、寝れなくなるなんて大変だ。
玲香ちゃん、送ってもらったら？」
そう言ってくれる渉さんの言葉に
「はい。」
素直になることにした。
宏光「ってことで、俺、玲香を送ってくるから、藤ヶ谷をよろしくな。」
渉「うん、分かった。玲香ちゃん、またね。」
「遅くまでおじゃましてしまって、すみませんでした。」
渉「うちは、全然大丈夫、また、遊びにおいで。」
「あ、はい。」
その後、タクシ−が到着し、渉さんのマンションを出て、帰宅した。
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作者名：波瀬(Ｎａｍｉｓｅ) | 作成日時：2016年6月20日 20時
