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入間side

『ん〜…鳥手羽の甘辛煮と…たこわさと生2つくださーい』
「寒天治、生は一つでいいでしょう」
『チッ…生1つとオレンジジュースください』
「俺の前で未成年飲酒しようとはいい度胸だな」
『違法行為は今に始まったことじゃないんでね』


文句をたれながらメニューを戻す寒天治の横顔は
どう見ても成人してるようになど見えない

俺としても、便利な情報屋が未成年飲酒などというつまらないことで捕まられたら困る


『はぁ…今週も疲れた…』
「またなんかあったんですか?」
『火貂組の三下に情報流してやったんだけど、金払わないで飛びやがった』
「先に情報を渡したらそうなるからそうなるんです」
『だから今入間に言ってんじゃん』
「お前なぁ…」
『だって入間、火貂組の幹部とパイプあるんでしょ?だったら絶対回収できんじゃん』
「わかりましたよ…私から伝えて回収してきますよ」


俺が一度、火貂組の人間と繋がっているという話をしてからというもの
ずっとこの調子だ

左馬刻にこの話題を振るたび事務所の空気が悪くなるというのに
そんな事も知らない寒天治はのんきに届いたばかりのオレンジジュースを飲む


『そう!それよりももっとムカつくことがあったの!』
「今度はなんです…」
『なんか今までそこそこの上客だったやつなんだけどさー
私ぐらいの見た目があるんだったら夜の仕事紹介してやってもいいとか愛人にしてやってもいいとか意味分かんないこと言いやがるわけ
マジきっしょい』
「………は?」


思わずドスの効いた声がでる
自分でも驚くほどの


『え、ちょ…どした…?』
「それ、どこのどいつだ」
『えっと…シンジュク・ディビジョンの……あ、こいつ』


なんの警戒もなく顧客データを簡単に俺に見せる寒天治
きっとこいつは、明日にでも俺がこの顧客のことを豚箱にぶち込もうとしてるなんて一ミリも思っちゃいない

ましてや

好きな女を愚弄されたぐらいで
職権乱用して、証拠をでっち上げてまで引き離し
二度と近づけないようにしてやろうと考えているなんて

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みかん - すごく続きが気になります!更新を望ませてもらうのはもう今更でしょうか…? (5月3日 22時) (レス) @page10 id: 6b7afb9598 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです! 次の更新楽しみにしてます! (2022年12月12日 2時) (レス) @page10 id: 2e9b28c6b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年10月12日 20時

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