25.思っているより ページ26
鬼道「久遠監督、どういうことですか！？」
久遠監督「言葉通りだ」
鬼道「俺達は日本代表に招集されたばかりで、チームとして完成していません。この2日間は、チームの連携を高めるために使うべきです！」
久遠監督「監督は私だ。命令には従ってもらう！」
鬼道「！」
A「ﾊｱ…ﾊｱ…」
『オーストラリア戦までの2日間、合宿所から出ることも許さない』
そう言いましたよね監督…
でも…
A「なんでまた別メニュー！？」
『練習できなくて残念』
って思ってた反面、
『休みだおっしゃー！こちとら筋肉痛で死にそうだったんだよ！』
とか思ってたのに…
A「ちくしょーなんだよ…」
円堂さんたちめっちゃ羨ましい…
私も部屋に閉じこもりてぇ…
ハッ
ということは他のメンバーは練習できないんだし、追いつくチャンスじゃね？
力つけないと元の世界に帰れないし。
キタコレだわ…
A「よっしゃ2周目がんばんぞー！！」
私としたことが油断した…
A「まさか、ﾊｱ…3周目がﾊｱ…あるなんて…ﾊｱ…」
1周目、2周目の試練が緩いから、
『今日はめっちゃ早く帰れる』
とか思ってた矢先にこれかよ！
しかも、今までなかった試練が多すぎて死ぬかと思った！
川を飛び越えろとか、森の中を走れとか…
私を人間とみなしてないのか！？
猿か！？それとも犬かと思ってんのか！？
つーか、川を飛び越えられたのが奇跡過ぎて自慢できるレベルだわ！
しかも方向音痴だから、森から出られなくて帰れないかと思ったし！
A「マジ殺す気かよ…ﾊｱ…ﾊｱ…」
でも、他に思ったことがある。
さっきの試練以外に木を的にボールを当てるとか、鉄塔の吊り下げられたタイヤを避けるとかあったんだけど、
それってパスとかフェイントとかの練習なのかなと自分で勝手に思ったりしてる。
久遠監督は、気づかないうちに試合を意識したメニューに少しづつ切り替え始めているのかもしれない。
A「久遠監督は思っているより凄い人かも…」
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作者名：アズサ | 作成日時：2011年4月16日 19時
