イナズマイレブン～超次元世界への挑戦！～１ (ページ3)

今日:5 hit、昨日:26 hit、合計:310,493 hit

2.チケットページ3

学校が終わり夕日の中、道を歩いていた。

A「はぁ…」

私は深くため息をついた。傷はこのため息より深い。

しばらく考え事をしながら歩いていると見たこともない通りに出た。

どうやら私は迷ってしまったらしい。

幼いときは、しょっちゅう寄り道するアイツのせいでいつも迷っていた。

なんとなくウロウロしていると、雰囲気の違う小さな店が１軒。

私はすいこまれるようにその店に入った。

カランカラン

店内に鐘の音が鳴り響く。

その店はショップにしては物が少なく、カフェにしては、イスやテーブルがない。

とにかく変わった店だ。

私は店内に入る。

「こんにちは……お客さんなんてめずらしいな」

後ろから声が聞こえ、振り返ると黄色い髪の優しい顔をした青年が立っていた。

「どうかな？僕の作ったお店は」

A「え……いいと思いますよ」

青年は少し変わっている。

直感でそう思った。

「お褒めにあずかり光栄です」

青年は軽く会釈すると、店内に進み、カウンターに立つ。

「今回はどんなお悩みで？」

青年はコーヒーを入れながら言った。

A「はい？」

「このお店は悩みを持った人だけが訪れる特別なお店なんだ。少し待っててくれないかい？」

青年は入れたてのコーヒーを私の前に置き、カウンターの奥に入って行った。

私はその間出されたコーヒーを飲んで時間をつぶした。

しばらくすると青年は一枚の紙切れをもって戻ってきた。

「君のようなお客さんにはこのチケットがお勧めだよ」

青年は手に持っていた一枚の紙切れ＿＿＿チケットを私に差し出した。

そのチケットには黄色いイナズマが描かれていた。

「このチケットを持ってこの先にある駅に行ってね。そしたらこのチケットを使って特急列車に乗るんだ」

A「いやお金が……」

「そんなのいらないよ。久しぶりのお客さんだからね」

上機嫌で言う青年。

A「で、でも…」

「さ、行った行った。早く行かないと列車が出発しちゃうよ」

私は青年に手を引かれ店の外に出た。

「よい旅を！」

青年は満面の笑みでそう言った。

A「(よい旅…？)」

私は青年の言葉に疑問をもちながらも駅に向かった。