人狼J -sss- (ページ2)

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ロディあの笑顔が消えないページ2

「ありがと、ロディ」

吊られる間際、思わず溢れた言葉に彼はハッと目を見開いた。

「貴方が信じてくれたから、私は未練なく逝けるの」

大好きだった彼の大きな瞳に、笑った私の顔が映る。

ね、上手に笑えているでしょう？
大丈夫よ、これは貴方の力不足なんかじゃない。最初から仕組まれていた……いや、仕組んでいたことだから。

「どうか気に病まないで、愛しい人」

「…待って、なんで、きみは…っ、ああそうか、きみは…！！！」

真実に気付いてしまっただろう貴方の顔に絶望がよぎる。
そんな顔、貴方には似合わないから。

「どうか笑って、見送ってちょうだい」

「僕を騙していただなんてっ…、酷いじゃないか、」

「…うん、ごめんね。ありがとう」

「ありがとうなんて聞きたくない！！！」

彼の慟哭が屋敷を揺らす。
ギリギリと吊り上げられる縄が、徐々に喉を圧迫し始めた。

「っロディ、ロディ、ありがとう、どうか笑って、…っお願い、」

「……っ、！」

後悔とやるせなさと、怒りが混じったその表情。
溢れそうになる彼の涙をとっさに拭いたいと思ったけれど、伸ばした手は届かない。
だんだんと重量が自分の身体にかかって、思うように笑えなくなってきた。

そうして、完全に足が地面を離れる頃。

ぐい、と大袈裟に涙を拭って、

「すぐにそっちに逝ってやる」

どうにも下手くそな笑顔で貴方が言うから。

(その笑顔が忘れられない)

霊能者ロディ×てるてる坊主