【○魂】逃げた子兎、支配する兎 5【神威】

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「変なふー？なにアルかそれ？
神威はスキンシップがすきアルからな、いつもみたいにぎゅーってしたりしたヨ」

そのくらいで留まってる内はまだマシだと頷いて、
銀時がやる気なく仕事始めを促そうとした時「あ、」
とAが声を上げる。

「でも今日起きて布団が重いと思ったら、神威が上に乗っかって私のパジャマ脱がそうとしてたのヨ、
俺が着替えさせてあげるネって」

もう、たまに神威はそう言ってくるけど
着替えくらいちゃんとひとりでできるアル、私おねーちゃんなんだからナ！

Aがそうやってぶぅーと口を尖らす一方、銀時はピシリと身体を固まらせる。

そして新八と視線を合わせて。

「「……ァ、
アウトォォォォォォォォォォォォ！！」」

やっぱりお前ウチ帰ってこい！
そう叫ぶ銀時、男達の不安は日々尽きないようです。


そこからの日々は。


▽
「お前なんでいんの？」


「おいひいありゅう〜〜！」

「依頼の道中に、最近人気だっていう甘味が売っててさ、姉さんに食べさせてあげたいって思うのは当然だろ？

美味しい？姉さん。よかったお代わりならまだまだあるからね」

「いや仕事しろよ
それか俺にも寄こせ」

銀時が外から戻ると仕事中なはずの神威がしょっちゅう万事屋に入り浸っていたり。


▽
「……で？
対テロ用特殊部隊“チンパン組”だっけ？
つまりはおまわりさんが、こんなとこになんの用？」

「真選組でさァ。
俺はその一番隊隊長○○、今日は依頼があってきやした」

沖田が神威の“何でもや(殺)る屋”にやってきて、
「ヘェ、それで依頼内容は？」

「当人同士の問題ってことで強行突破しようかとも考えたが、やっぱり筋は通しておかねェとってことで

お姉さんを俺に下せェ、つうか貰いまさァ」

「…………ア゛？」

依頼というか宣言というか、当然のように神威の前でAと結婚すると語り(付き合ってない)
その日何でもない屋の事業所はこの二人の手により倒壊寸前まで追い込まれた。


それからは、

「また俺と姉さんの視界に入ったね、目ざわりだから殺しちゃおう」

「お前が死ね金魚の糞クソチャイナ」


街中でもどこでも遭遇する度に神威と沖田は乱闘(殺し合い)を繰り広げるようになり、

「まーたやってるアル」

それを見ながら、Aはあの二人案外仲いいんじゃねーアルかと思っている日々だったり。

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