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夜……夜兎ジョークかな?あっはは。
「や、ちょ、冗談キツイよ……あ、イエナンデモナイデス
ええ、はい」
顔を引きつらせながらも、もーやめてよーノリで笑って済ませようと試みた新八の心意気は、
向けられた神威の視線に一気に萎びた。
【悲報】そんなことはなかった本気と書いてマジだった件
確かに未だに神威は笑顔だけども。
「おい誰だよ愛想がいいとか言ったやつよォ
笑ってるけど笑ってねェよ何アレ死の笑顔だよDeadorDeadだよ」
「そこらに飛んでる蚊を潰しとくかくらいの気軽な様子なのが恐ろしすぎるんですけど、
やばいですよ夜兎の力にかかったら僕等もパァンッと叩き潰されます」
何も決まらない臨時会議を開く銀時と新八に、
決まったー?と返事を催促する神威。
「まァそれでも姉さんがお世話になったのは確かだからさ、
せめて好きな逝き方選ばせてあげようっていうんだ優しいだろ」
どこがだァァァ!とシンクロする心の声をよそに、
「決まらないなら、俺のおすすめフルコースを振る舞うヨ」
そう腰に差した番傘に手をかけた神威を見て、
二人は焦り臨時会議を続行する。
「なんなんだよこれどんな過激派シスコン?
最近の弟ってのは皆こんなンなのかシスコン第一号よ」
「ンな訳ないでしょう、一緒にしないで下さいよ!」
「姉さんにとって、君達はなんだろう?」
神威がもう一度口を開いた。
そこに笑顔は消え失せて、開いた目から覗いた青の温度は底冷えしたような、けれどどこか猟奇的な熱も同時に存在して。
「仲間?家族のような存在?
……それとも、想い人や恋人?」
神威は少し見ただけで、銀時達がAにとっての大事な人に当て嵌るのだと気づいていた。
「でもさ、俺にだってその役目は果たせるよ。
姉さんが必要とするのなら俺は何にだってなれるし
求める全ての役割を担ってみせる」
神威にとって、いつだってAが一番で大切で
世界の全てだった。だから、Aも。
「もう姉さんを一人にさせたりしない。
姉さんには、……Aには、俺だけでいい」
そこに、誰も要らない。
ただ二人きりで、世界は完結する。
「……お前」
何か言いかけた銀時を遮るようにパタパタ響く足音に続く声。
「N○Kの銭取立てだったアルー、銀ちゃんに言われた通り
“昨日のおかずもたくわん一枚だったのにそれさえもなくなってしまいますオヨヨ”って訴えたら諦めてくれたヨ」
Aが招かれざる客の対応を終えて、居間へ戻ってきた。
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ぽてうさ(プロフ) - 鈴音さん» 初めまして!お返事遅くなり申し訳ありません(・・;)一作目から読んで下さっていたなんて光栄です、ありがとうございます!コメントを貰えるととても嬉しいです。ただいま6の方を製作中なので、早く公開できるよう頑張りたいと思います(*^^*) (2019年2月5日 8時) (レス) id: 6e545ade18 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音(プロフ) - 初めまして!実はこの作品は一作目から読ませていただいていたのですが、コメントをするのが恐れ多くて今までできていませんでした((((((゜ロ゜;ですが丁度更新再開されたので、コメントさせていただきました。これからも楽しみにしてます!更新頑張ってください!!! (2019年1月12日 22時) (レス) id: 737011c58c (このIDを非表示/違反報告)
ぽてうさ(プロフ) - なんとか完結できました、お付き合い下さりありがとうございます(;v;)!次回からは文字数的にどこまで入るかによりますが、神威と高杉さんがメインになる展開へ移行していく予定です!また自作もお付き合い頂けたら嬉しいです(*^^*) (2019年1月12日 19時) (レス) id: 6e545ade18 (このIDを非表示/違反報告)
ぽてうさ(プロフ) - lastpinさん» そういって貰えてうれしいです、ありがとうございます(●´ω`●)エピソードだけはポンポン思い浮かんでくるので、上手くお話にできるよう頑張ります! (2019年1月12日 19時) (レス) id: 6e545ade18 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 5巻完結おめでとうございます!次回の6が今から楽しみです!高杉さんの出番が増える事を願って…(笑)。 (2019年1月9日 22時) (レス) id: 245213e437 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽてうさ | 作成日時:2018年6月16日 19時