【銀魂】逃げた子兎、支配する兎 6【神威】

人は変われるんだ！（ただし必ずしもそれが良い方にいくとは言ってない） ページ2

新八は一人、すっかり馴染みになったいつもの道、万事屋までを歩く。

「っていっても、随分久しぶりの登場な気がするなあ。
どっかの作者は『再開します！』なんて言ったはいいもののそれから半年近く音沙汰なくなるし……、まるで長い休み明けな気分だよ。
銀さんにAちゃん、みんな元気かな？」

特定の一人に言葉のジャックナイフを突き刺しながらも、軽やかに外階段を上り、引き戸を開ける。

「おはようございまーす！」

休み明け、ペースが掴めないけど頑張ってやっていこうと心に決め
元気よく万事屋に入った新八の視線の先に、映るのは男の後ろ姿。

すらりと伸びた長身、

「何も変わらねェな、この町は……」

窓の外を眺めながら呟いたその声は、
低く 甘い。

「ちょ……っ、誰ですかあなた！？」
「ちったぁいい男になってるかと思えば
新八、オマエも相変わらずだな」

そういってクッと笑う、よく聞けば新八にとって聞き覚えと、馴染みのある声。

「ま、まさか……」

「ああ。俺だよ、銀さんだ」

振り向いた銀時と新八の目がようやくかち合う。

「久しぶりだな、ぱっつぁん。
元気にしてたか？」


「いややっぱり誰ェェェェェ！？！？」

*

「いくら久々の再会とはいえヒデェなぁ、おい。
俺の顔も忘れちまったってか？」
「いや忘れたっていうか……」

新八が改めて目の前の銀時(仮)を見る。

身長自体は変わらないようなのに、やたら2次元的に見える、言うなれば八頭身、そしてやたら長い足。
ていうか長すぎるだろそれ、どこから足生えてんの怖いんですけど、

次に声、低く甘くと表現した通り、吐息を含む
イ、イケヴォと叫びたくなるような……。
ようするに銀さんが銀さんじゃなくて きれいな杉田(中の人)みたいなつまりそういう

あと、あの銀時を象徴する暴発天然パーマが、なんだか小洒落たイマドキ風にまとまって……
「あ、分かる？ 行きつけの美容院に腕のいい奴がいてよ、この天パを生かしたセットっつーの、上手いことやってくれんだよね」

「美容院……！？しかも行きつけ……！？
ケチって許容範囲ギリギリまでほったらかしにしておいて、やっとこ1000円カットに行くような男だった銀さんが……！？」


更に、銀時は振り返ってからずっと、かしげた首に片手をあてる“首痛めポーズ”をしている。


「……極めつけは！ そもそも一人だけなんか作画違うんですよアンタ！
どこの乙女ゲームの世界から飛び出してきた坂田銀時ですか！？！？」

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