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6 休みの日はゲームに限る ページ7

「若返りの薬の作り方は知ってますよね」

「はい」

こう見えて私は錬金術と魔法薬学は得意だ。特に錬金術

「人魚の涙と汗、そして…」

人魚の体液は昔から化粧水なんかによく使われている、大昔は乱獲までしてたとか…怖い歴史だよね

「…ふむ」

「…」

支配人にじーっと見つめられてかなり緊張する、人に見られながらする作業は苦手だ…どちらかといえば一人で黙々と作業をしたい

「温度管理が甘い
混ぜ方もこれでは素材が混ざらない」

そう言い火加減を調節し直し、私の背後から覆い被さり混ぜている手に自分の手を添えた。ふんわりと香る香水が鼻に入った瞬間、たまに見るあの夢を思い出した。

「品質はこういった細かいところで決まってきます。学園ではそれで良くてもモストロ・ラウンジの看板を背負ったからには妥協は許しませんよ」

「は、はいっ、支配人」

アズールはゆっくりAから離れ、引き続き様子を見ながらスマホを触り始める、きっと他の仕事があるのだろう

まだほのかに残るアズールの体温と匂いが焼き付いて頭から離れないでいた。あんなおっさん人魚意識してるの??とか思ったけど、それとはまた違う

「…」

あの夢に出てくる人とアズールが少しマッチした気がした。のだが気にしない事にした。

成人してからあの夢は全く見ていない、きっと子供の時寂しいから見ていた夢で今はそんな寂しいとか感じる暇もないくらい忙しい日々を過ごしている

子供の時の妄想なのよ、丁度母親がいなくなった時くらいから見るようになった夢だし…

「A、手が止まってますよ」

「あ、すみませんっ」

アズールはため息を一つこぼした後、またスマホに向き直る、仕事をする気が起きず画像ファイルにある古い画像を眺めた。

18年前に別れた愛する人の写真だ。今まで忘れたことはない、ずっと支えにしてきたのだから

7 べ、別に!ママが恋しいとか思ってないし!→←5 仕事はお金の為、それ以外のなんでもない



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作者名:ぽよ | 作成日時:2020年9月18日 21時

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