第46話 ページ48
「僕が？どうすればいいんだい？
どうすれば貞ちゃんを助けられる!?」
「落ち着け、大丈夫。僕が呪いを解呪する。
刀剣男士にのみ効果があるこの呪いは、解呪するのも人間じゃないとできないんだ。
その間、燭台切は太鼓鐘の本体を落とさないよう持ってて」
そう言って彼に太鼓鐘貞宗を渡すと、彼は戸惑うままだがしっかりとその両手で刀を支える。
解呪の途中で間に合わなくなった時の為に、すぐに手入れができるようこんのすけに指示を出すと、長義が難しい顔で僕の肩を叩いた。
「おい、わかっているのか。
お前には、解呪すら制約がかけられているじゃないか」
「わかってる。でもそんなのどうでもいいよ。
…長義。もし僕が死んだら、この本丸のことよろしくね」
そう言ってへにゃりと笑ってみせると、長義はなぜか傷ついたように唇を噛み締めた。
「…なぜ。政府から来たお前が、制約なぞかけられている」
どんどん傷が大きくなる太鼓鐘を前に、左手に巻いていた長義のマントの切れ端を外していると、いつの間にかすぐ横まで来ていた三日月に見下ろされる。
それを一瞥してから、僕はようやく止血されたらしい手の平の傷口に爪を立て、再び流れ出した血を呪いの紋に垂れ落とした。
「なぜって、そりゃあ──
──僕が、時間遡行軍にいたからだよ」
瞬間、僕の血液を受けた呪いの紋は酷く歪み、刀から浮き上がってくる。
強い瘴気を振り撒きながら浮き上がった紋を左手で掴み取って、右手で剣印を結び解呪の呪文を唱えた。
するとその瞬間、急激な息苦しさに襲われる。
まるで首を絞められているような、そんな激しい感覚に陥って、酸欠で脳がクラりと揺らめいた。
──息ができない。
──頭が痛い。
──左手が燃え盛るように熱い。
──苦しい。
──苦しい。
──くるしい…
──…でも…
──
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774(プロフ) - キリンミカンさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(*´ ˘ `*)これからも頑張ります〜！ (11月3日 14時) (
レス) @page22 id: 69f96811e5 (このIDを非表示/違反報告)
キリンミカン - こういう作品を探していました…！好きすぎて毎日見に来ています。体調に気をつけながらも更新がんばってください！ (11月3日 12時) (レス) @page20 id: e14e8e6fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寒蘭 | 作成日時：2023年10月27日 17時
