第32話 ページ34
そういえば、前任はこんのすけにも体罰を行っていたんだっけ。
確か、鍛刀で目当ての男士がこなかったからとか…
バカだなぁ、管狐は政府との連携が密だから、変なことしたら即刻ブラック本丸として告発されるのに。
…でも、その前任って、この本丸内で急性アルコール中毒になって急逝したんだよな。
おかしい。告発されたらすぐに監査が入って、ブラック運営が認められ次第すぐに審神者は逮捕されるはず。
じゃあ、なんで前任は、最期の時をこの本丸で迎えたんだ？
告発されなかったのか、それとも告発が無視されたのか…
考えられるとしたら、その二択。
…まぁ、それもそのうちわかるだろう。
政府の闇に首を突っ込みたいわけじゃないけど、この任務を遂行するにはこの本丸の男士全員の快復が必要不可欠だ。
それの重要な鍵となるならば、多少の綱渡りくらいやってみせる。
ひとまず今は一旦その思考を頭の隅に追いやり、しゃがみこんでなるべくこんのすけに目線を近づけた。
「初めまして、こんのすけ。
今日からこの本丸の審神者代理を務めることになった者です。
負傷している男士たちの手入れをしたいから、力を貸してもらえるかな？」
「…話は伺っています。ご挨拶が遅れ、申し訳ありません。
わたくしはこの本丸を担当するこんのすけです。
男士様方の手入れですね、承知しました」
淡々と業務連絡のように相槌を打つこんのすけに違和感を覚えながら、とりあえず了承してくれたことに胸を撫で下ろす。
政府にいた個体は、もっとこう…やかましい感じだったから、調子が狂うな。
こんのすけの待遇も改善しなきゃだめそう…
脳裏で今後の計画を立てながら礼を言って腰を上げると、様子を見ていた長義がなるほどと頷いた。
「確か、なんらかの理由で手入れ部屋が使えなくなったり、本丸の外で手入れをしなければいけない状況になった時、こんのすけがいれば可能になるんだったか」
「そう。供物台の代わりに、こんのすけを通して資材を刀剣男士に送り込んでもらうんだ。
まぁ、手入れ部屋でやるより霊力の消費が激しいらしいから、滅多に使われない上に知っている人も少ないみたいだけど」
この方法は、僕も先輩に簡単に教えてもらっただけだから、実際どのような感じで行うのかはわからない。
でも、今できる可能性はこれしかないので、ぶっつけ本番でも試してみるしかないのだ。
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774(プロフ) - キリンミカンさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(*´ ˘ `*)これからも頑張ります〜！ (11月3日 14時) (
レス) @page22 id: 69f96811e5 (このIDを非表示/違反報告)
キリンミカン - こういう作品を探していました…！好きすぎて毎日見に来ています。体調に気をつけながらも更新がんばってください！ (11月3日 12時) (レス) @page20 id: e14e8e6fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寒蘭 | 作成日時：2023年10月27日 17時
