【刀剣乱舞】愛してます、主、切実に (ページ17)

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十四話*気持ちは同じページ17

「真ん中どっちがいい?」

「蛍行くか?」

「じゃあ俺入るー」

布団を敷いて、三人まとめて入る。
いつも一人で寝てるせいか、ちょっと狭く感じる。

「すげぇな姫鶴!布団がでけぇ!」

「まぁ私、太刀だからねぇ…
ていうか部屋広すぎでしょ…」

近侍部屋は広い。
個人部屋では、審神者部屋の次にくる広さだ。

別に私は広くなくてもいい。
だって…

「此処で一人で寝てるの?寂しくないの?」

蛍の言う通り…此処では一人ぼっちだ。

「ううん…寂しくないよ。
国俊と蛍がいるから尚更。」

「そっか…へへっ、嬉しいかも」

ふにゃっと笑う蛍の頭を撫でる。
蛍のすぐ横の国俊は、また何か言いたげな顔をしていた。

「国俊?どした?」

「…来ない」

「え?」

「…国行の奴、ちっとも来やしねぇ」

国俊の声は、すぐに消え入りそうな声だった。
蛍の表情も、暗くなる。

「明石国行…二人の保護者、なんだっけ?」

「まぁ保護者…は何か違う気がするけど、
なんだかんだで、俺らの家族だしな。」

「国行ってば、何処ほっつき歩いてんだろ…」

「彼奴の場合どっかでだらけてるだろうな。
ったく、蛍がこんなにも会いたがってるっつーのに…」

そうか。

うちの本丸は、他と比べると
割と早く蛍は来たんだった。

今までお互い一人ぼっちって事はなかった。

…でも今は、会いたい刀(ひと)が実装された。

会いたいのに会えない…

そりゃ寂しいだろうね。

「じゃあその明石国行が来るまで、
ずっと此処で寝ていいよ。」

「え、いいの姫鶴!?」

「うん。私も此処で一人なのは
ちょっと寂しいし。」

「じゃあ俺毎晩行く!枕置いててもいいか!?」

「気が早いよー…さ、明日も早いからもう寝よ」

「「はーい」」

そう笑いあって、私達は眠りについた。
…一人の時より、ずっと暖かかった。

.

「＿＿ん、んぅ…?」

珍しく目が覚めた。
右隣では、蛍と国俊がスヤスヤ寝ている。

何か、左に違和感があるような…?

ゆっくりと左を向く。

「～～～～～～～～～～っ!?!?」

知らない男がいた。