三十三話*馬鹿姫鶴 ページ40
姫鶴side
薬研を庇えたものの、自分はもう破壊寸前だ。
…ドジこいちゃった。
あーあ、きっと長谷部と光忠、一期に怒られるなぁ。
それを聞き流しながら、薬研に治療されるんだ。
…それなら、どれだけ幸せなんだろうか。
意識が遠のく中、重たい瞼を開ける。
目の前に広がるのは…
「A、様…」
「姫ちゃんの阿保!どうしてこんな無茶したの!」
…A様の涙ぐんだ顔が視界いっぱいに映った。
繋がれた右手には、A様の暖かい体温が伝わる。
周りを見渡せば、全員が私の周りに集まっていた。
「馬鹿ですよ、本当…貴方は本っ当に馬鹿です…!」
「こんなところで死ぬな!貴様は!俺の!相棒だろう…!」
「そ、ざ…はせ、べ…」
Aの隣で、長谷部と宗三が怒鳴ってくる。
…声が震えるぐらい、泣いてるくせに。
「姫鶴殿…貴方は弟達を悲しませた。
ちゃんと謝ってもらいますぞ。」
「姫…こんな、こんな驚きはいらないぜ……」
一期と鶴丸さんが、悲しそうな顔をしている。
短刀の皆なんか、涙で顔がぐちゃぐちゃだ。
…そして、私の左手をずっと握っているのが
「薬研…」
「……馬鹿姫鶴」
話しかけたら即罵られた。
酷くない?我が助手よ。
「あの時俺っちを助けたせいで、お前は死にかけてんだぞ。
お前ならこうなることは分かってたはずだ。
…なのに、なんで助けたんだ…っ!」
薬研の目から涙がぼろぼろ落ちる。
何で、助けたか…?
そんなの、決まってる。
「…可愛い助手は体張って助けるもんでしょ?
師匠として、当然だよ。」
「!……やっぱり、姫鶴は馬鹿だ…っ!」
ちょっと、答えたのに馬鹿って酷くない?
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my614 - すみません 日光は姫鶴のあとに つくられた刀なので弟の ほうが正解…福岡は忘れました (2018年3月16日 16時) (レス) id: a703474556 (このIDを非表示/違反報告)
霧月@蛍愛で隊(プロフ) - ココアサイダーさん» ぃよしゃぁああああ!!!!極実装してただけとか、びびらせんなって!!!先がよめなくてハラハラしたけど!!! (2016年10月20日 0時) (レス) id: 1bbe61e1fe (このIDを非表示/違反報告)
ココアサイダー(プロフ) - 霧月@蛍愛で隊さん» こういうことじゃ( ※この作品はシリアルです (2016年10月20日 0時) (レス) id: abb1e24d8b (このIDを非表示/違反報告)
霧月@蛍愛で隊(プロフ) - は・・・?「無事折れた?」っては?どういうことじゃ(威圧) (2016年10月19日 23時) (レス) id: 1bbe61e1fe (このIDを非表示/違反報告)
☆NATU☆ - 夢主ちゃん・・・ってか刀剣男子が純情すぎるww(三日月夢主ちゃんに何かしそうで怖いwww) (2016年10月4日 16時) (レス) id: 82b135c89e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココアサイダー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uranaikari1/
作成日時:2016年9月6日 1時