【刀剣乱舞】帰ってきてください、主、切実に

二十一話*これは…事件だ!← ページ28

「はい、もっと元気になりましたっと!」




馬当番も終わり、切国と堀川は一緒に帰った。
私も着替えて、調合室へと戻った。



戻った、のだが…



「フフッ、君のは本当に白くて綺麗だよね…髪のことだよ?」

「何で調合室にいるの」





…調合室の常連こと、にっかり青江が来ていた。
怪我もしてないのによく来るんだよコイツ!?怪我なら診てやるけどさぁ!




「それで?今日は何の用?」

「あぁ、姫鶴と話がしたかっただけ。駄目だった?」

「…ふーん」



青江は此処に来てはよく話をしてくれる。
怪談噺が多いけれど、たまに刀としていた時の話もしてくれる。

戦の時以外あまり外に出たことのない私からしたら、とても面白い。



「それでね、その後彼は…」

「うんうん………そうなんだ?」



私は青江、結構好きだよ。
勿論、友好的な意味で。




「姫鶴ー、此処に青江は…はは、やっぱり来ていたね。」

「石切さん!」

「やぁ、石切丸」



石切さん…石切丸さんは、三日月さんと同じ三条派で、正真正銘の御神刀。
打撃だけなら我が本丸随一だ。機動も色んな意味で我が本丸随一だ。




「本当、君達は仲が良いね。私もとても嬉しいよ。」

「えぇまぁ!…あ、それでどうしたんですか?青江に何か…」

「あぁそうそう…青江、A…主が君を探していたよ。」

「僕をかい?…判った。行ってくるよ。」



そう言って青江は調合室を後にした。
そして、私と石切さんの2人だけとなった。




「姫鶴、よければこれから三条の部屋に来ないかい? 皆、姫鶴と話したいみたいでねぇ…お茶ぐらいは出せるよ?」

「そうなんですか?うーん……分かりました。ちょっとだけお邪魔しますね?」

「それなら早速行こうか。」




はい、と応じて立ち上がろうとしたその時…





「ｲﾔｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!」

「「!?!?」」



絹を割いたような叫び声が、本丸中に響いた。
私は立ち上がれず、また座ってしまった。


ていうか今の声って…









.









「あの、石切さん…今のって…青江、ですよね…?」

「青江!一体何があったんだ!?姫鶴、すぐに行こう!」

「石切さん!焦る気持ちも分かりますが焦らずゆっくり…」

「ｾﾞｪ…ﾊｱ……;;」

「ほら言わんこっちゃない…」

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