【d!】私に逢いに来てください【短編集】 (ページ2)

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前世なんて＿shp＿シアンページ2

Shp「ずっとずっとお仕えします。A様

たとえこの命が尽きようともここではないどこかへ行ってしまったとしても必ず＿」

ずっと、ずっと好きだった。

でも私とその男。ショッピには身分の壁があった。わたしは一国の姫。そして彼はその使用人。

結ばれることはおろか、思いを伝えることすら許されない。

わたしの後ろをついて歩く彼がいつか隣を歩んでくれたら。そうずっと思い続けていたの。

そして奇跡は起こった。

今度は普通の人として貴方と。

また出会えるなんて＿＿＿＿＿＿

しかし、ショッピは私と目があったその瞬間に跪いた。

Shp「このようにA様にまたお会いできたことはまさに奇跡っ……

このショッピA様に前世同様。お仕えすることを心よりお誓致します！！」

「あんたも記憶あるんかい！？」

ずっとずっと一般人に、ショッピと肩を並べられる身分になりたかった。

だって貴族の生活なんて窮屈ばかりでなに一つとして楽しみなんてないんだもの。

だから生まれ変わって記憶が戻った時はもうそれは嬉しかった。

ショッピとこれで肩を並べて歩ける！2人を分ける壁なんて無いの！！

そう、そう思ってたのに、目の前にいるショッピは前世同様ぺこぺこ頭を下げている。

“まさかの本人が一番の壁っ！！”

はぁ、折角こうして出会えたっていうのにショッピがあんな調子じゃあ全く生まれ変わった意味がないわ！

だってまだ私があの頃のようにお姫様だと思ってるんだもの

これから本当に苦労しそうね。
私はベンチでため息をつきながらそう考える。

でもこんな事になったのもショッピがああなのも。

全部全部

「前世、前世なんて、前世なんてっ…………。

前世なんてくそくらえだー！！」

静まり返った公園に私の叫びは響き渡った。