はじまりは失言から ページ1
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それは、特に生産性のない世間話のように気軽い話だった。
「Aってだるまに興味ないよね」
「……だるま？」
高校時代の腐れ縁である親友からの言葉にそっと眉を寄せた。だるま。だるまってあの縁起物のだるまか？そりゃ、確かに興味ないけども。そもそもあの赤く丸っこい姿に興味がある女子大生は今時少ないと思う。質問の意図を計りかねて首を傾ける。
「あんたなんか勘違いしてるでしょ」
「勘違いとは」
「多分あんたが考えてるだるまじゃないから。あの、漢字で「達磨」って書く方のだるまじゃないから」
どうやら違うらしい。ぱちぱち目を瞬かせて口を開いた。
「は、違うの？」
「違うけど？どういう話題よ」
「いや、縁起物集めに目覚めたのかと。ほら、御朱印みたいな？」
「集めるなら私も御朱印にするわ。なんだよ達磨集めが趣味って」
そんなリズム良く進んでいく会話をBGMにしながらランチセットをかきこんでいく。次の授業どこの教室だったかなとか、今日は新刊の発売日だったなとか、取り留めのないことを考えていた。
「そうじゃなくてさ、」
「ん」
「あいつだよ、あいつ。クラスのだるま」
「だるまぁ？」
そんな名前のやつなんていたか？と思考を回す。すると、一人だけ該当者がいて、心の中で眉を顰めた。だるまというのは、大学の同じ授業を受けている銀髪でフードを被った前見えてんのかわからない男のことだった。
「あー、あの色男」
あの男はあまり好きではない。好きではないから話を終わらせたくて言葉を重ねた。何故って、だるまと呼ばれている男はとんでもなく女癖が悪いのだ。
事実、同じ大学に通うだるまと呼ばれる男は遊び慣れしていた。まず純然たる事実として、だるまはどうしようもなく顔が良かった。危険な色香というのだろうか。女というやつはどうしようもなく危険で魅力のある男に弱いのである。街中でも大学でもキャアキャア甲高い悲鳴の嵐であるようだし都心に出れば逆ナンをされることだって数え切れないほどある、らしい。遊びでもいいからと縋りつかれて「せふれ」や「夜の営み」をしたことのある女性は手と足の指を数えても足りないくらいいると聞く。まあ、本気になった女性たちによるキャットファイトがひどいけれど本人は一切責任を持たずゲームをしながらけたけた笑っている、というのはこの大学でも有名であった。
そいつがどうかしたの、と聞くと手を叩いて指をさされる。
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みぃた - ちゅき、、、 (4月18日 0時) (
レス) @page5 id: 79fc2d292f (このIDを非表示/違反報告)
ぴびび - おもろw好きです！応援させてください！！！！！ (4月16日 2時) (レス) @page5 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
きなり(プロフ) - ここの界隈じゃあまだ見た事のないタイプの作品でもう全てにびっくりです笑。めちゃめちゃ好きです。 (2022年12月4日 22時) (レス) id: 7ea244ae4c (このIDを非表示/違反報告)
わああ - おもしろ！！！すきやわ！！ (2022年10月14日 16時) (レス) @page5 id: 965338fe66 (このIDを非表示/違反報告)
Lu__A09(プロフ) - いや、めちゃおもろいんやが何？最高かて (2022年10月14日 10時) (レス) @page4 id: ebf47e3a09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プロシオンの烙印 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/6zp7JIEaL24NfiM
作成日時：2022年10月13日 18時
