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「金狼はさ、Aちゃんのことどう思う？」
「……別に」
「あ！顔そらした。絶対気になってるでしょ」
でも僕のAちゃんだもんねー。と先程の女性の事ばかり話す銀狼。ずっと腕を組んでもらったり頭も撫でてもらってたりしていたが……。
「銀狼くん、金狼さん！さっきぶりです」
そこへ、スイカと手を繋いで現れたA。何か、さんを付けられるのは違和感しかないが……。
「Aちゃん可愛い！でもちょっとカッコいい？」
表情筋をゆるませて彼女にまとわりつく銀狼、一方のAは靴がなれていないのか足元がおぼつかない。
「銀狼、あまりくっつくと危ないぞ」
「わっ！」
案の定、足を滑らせて後ろ向きに倒れこんだA。手に持っていた槍が彼女にぶつからないように横に避けて、Aを抱き止める。
「ごめん、金狼さん！ありがとう」
「……金狼でいい」
「えっと……わかった。金狼、改めてありがとう！」
ふわりと花の香りがする。匂いの原因は飾りのように髪についた花だ。
「キレイな花飾りだな」
「え、花？そんなのつけた覚えないけど……」
「ここについているぞ」
左耳の辺りに手を近付けるとビックリしたように飛び跳ねる彼女。勢いで俺の手が彼女の耳に触れると顔を赤くして離れてしまった。
「あ、もしかしたらコレはゲンの仕業かな」
「本当だ、これいつもゲンが持ってる花と同じなんだよ！」
「さっき会ったときかな？いらないだろうけど一応ゲンに返してこようか。スイカちゃんもいく？」
「うん！」
すぐに離れていってしまったA。まだ腕の中には彼女を抱き止めた時のぬくもりがのこっている。何というか、女性らしい身体だった……。
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この時は金狼オチを想定していた。
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作者名：宇治銀時 | 作成日時：2024年1月6日 23時
