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清光を下がらせてから、一期は私を粟田口部屋へ通した。
「主君！」
部屋に入ると、短刀たちが表情を輝かせて私の元へ駆けてきた。
「あ、主様…お加減はいかがですか？」
その場では私を案じる言葉が飛び交っていて、すぐに張り詰めていた気が緩む。
「……ふふ、ありがとう。もう大丈夫だよ」
いつのまにか囲まれてしまっていることが可笑しくて、集まった子達の頭を撫でる。
その奥に、おずおずとこちらを窺う信濃の様子があった。
「…主が倒れられてから、暫くお傍を離れなかったのです」
私の視線の向きに気付いた一期が、後ろからそっと耳打ちをする。
「手前勝手なお願いではありますが、どうか信濃を許してやっては頂けないでしょうか」
「…許すも何も」
私は、信濃に向かって手招きをした。
あたりを見渡して「俺？」と自分を指さす信濃に頷くと、信濃がそろそろとこちらに近付いてくる。
まるで罠にかかるのを警戒している小動物のような、そんな怖々とした足取りで。
そんな信濃の様子にたまりかねた私が腕を広げると、信濃は少し驚いた顔をしたあとで勢いよく胸元に飛び込んできた。
「…急に倒れて驚かせたね」
顔を埋める信濃の髪を撫でると、信濃は小さく首を横に振って、背中に回した腕の力を強くした。
一期は私が短刀たちには比較的気を許していることを知った上で、気を回してくれたのだろう。
たくさんの兄弟を束ねているからか、その繊細な心遣いはさすがと言わざるを得ない。
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ぽん(プロフ) - 嵯峨野ルナさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…！しばし離れていたジャンルですので少々浦島ですが、こんなお言葉を頂けてありがたい限りです…！ら良ければお暇なときにでも、引き続きお付き合いくださいませ (10月14日 14時) (
レス) id: 87fc64d822 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野ルナ(プロフ) - 最高な作品に出会えて嬉しいです。お体に気を付けて、更新楽しみにしております！ (10月14日 10時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野ルナ(プロフ) - 初めまして！コメント失礼いたします。とても素敵な作品で1日に2度も繰り返し読んでしまいました。綺麗な言葉遣いでキャラクターの魅力が惹き立っていますし、夢主も私好みでキャラ達との関係も今後が非常に楽しみです！ (10月14日 10時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽん
| 作成日時：2023年10月9日 16時
